1999年 3月18日 |
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フルオート操作で最大5チャンネルの画像が同時取り込み可能な
共焦点レーザ走査型顕微鏡「FLUOVIEW FV500」 |
~形態観察から生理学応用まで幅広いニーズに応えるマルチシステム~ |
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共焦点レーザ走査型顕微鏡「FLUOVIEW FV500」 |
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当社の共焦点レーザ走査型顕微鏡は、共焦点光学系(注1)を用い、レーザを高度・高精度にX-Y走査し、さらにZ軸をコントロールすることによって、生きた細胞や組織を光学的にスライスして、その断層像を3次元的に画像解析ができる顕微鏡です。
当社は1974年に世界に先駆けて共焦点レーザ走査型顕微鏡の実用化に成功して以来、1991年に「LSM-GB200」、1996年には「FLUOVIEW」を発売し、生物・医学の基礎研究分野において多くの実績と高い評価を得てきました。「FLUOVIEW FV500」は「FLUOVIEW」の追加バージョンとして、従来の使い易いソフトウェアと鮮明画像をさらに進化させ、クラス最高レベルの高画質化・高性能化を実現しています。
レーザやスキャンユニット内部の調整をPCからの指令で全自動設定でき、当社の最高級顕微鏡「AXシリーズ」との組み合わせにより、煩わしい顕微鏡操作も不要となります。また、高感度に光を検出するフォトマル(注2)ユニットを蛍光4ch + 透過1ch用意し、蛍光観察像とノマルスキー微分干渉像(注3)、透過照明像の重ね合わせ画像の同時取り込みも可能です。さらに、2,048×2,048ピクセル、12bit(4,096階調)の高画質化を実現し、512×512ピクセルの画像について0.25秒という高速取得を可能としています。その他、研究内容に合わせたソフトウェア機能も充実しており、様々な走査方式、わかりやすいグラフィカル・ユーザ・インターフェースの採用、外部機器と接続した実験が可能なトリガ信号(注4)の入出力機能などを備えています。 |
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主な特長 |
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1. |
幅広いニーズに応えるフルオート・マルチシステム |
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レーザやスキャンユニット内部の調整をPCからの指令で全自動設定でき、当社の最高級顕微鏡「AXシリーズ」との組み合わせにより、煩わしい顕微鏡操作も不要となります。形態観察から生理学応用まで幅広いユーザーニーズに応えるマルチシステムです。 |
2. |
最大5チャンネルの画像が同時取り込み可能 |
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高感度に光を検出するフォトマルユニットを蛍光4ch + 透過1ch用意し、蛍光観察像とノマルスキー微分干渉像、透過照明像の重ね合わせ画像の同時取り込みが可能です。 |
3. |
紫外から近赤外までのレーザ光源に対応 |
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紫外~可視光線~近赤外のレーザ光線(Arレーザ、Krレーザ、HeNeレーザ(G)(B)、UV-Arレーザ、IR半導体レーザ)により、幅広い波長領域に対応しています。 |
4. |
研究内容に合わせたソフトウェア機能の充実 |
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ポイントスキャン、ベクトルスキャン、フリーラインスキャンなどの様々な走査方式、わかりやすいグラフィカル・ユーザ・インターフェースの採用、外部機器と接続した実験が可能なトリガ信号の入出力機能など、研究内容に合わせたソフトウェア機能が充実しており、PCのOSもWindows NT4(英語版)により使い易さを追求しています。 |
5. |
高画質化、高速画像取得の実現 |
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2,048×2,048ピクセル、12bit(4,096階調)の高画質化を実現しています。また、512×512ピクセルの画像について0.25秒という高速取得を可能にするなど高性能化が図られています。 |
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(注1) 共焦点光学系 |
結像する位置(合焦位置)にピンホールを置くことで、合焦位置以外からの光を一切排除できるので、光学顕微鏡に比べフレアのないコントラストの良い像が得られる光学系。
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(注2) フォトマル |
光電子増倍管。微弱な光を検出する高感度光検出器。
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(注3) ノマルスキー微分干渉 |
顕微鏡での観察法のひとつ。サンプルの厚さや屈折率の差によって生じる照明光の位相差を、明暗または色のコントラストにして立体的に観察する方法。
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(注4) トリガ信号 |
外部機器に同期して画像取得を開始したり、画像取得のタイミングを外部機器に伝えるための電気信号。
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主な仕様 |
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項目 |
内容 |
レーザ光源 |
Arレーザ(488nm)、Krレーザ(568nm)、HeNeレーザ(G) (543nm)、(R)(633nm)を選択し、レーザコンバイナで接続。
UV-Arレーザ(351nm)、IR半導体レーザ(CW) |
レーザコンバイナ |
可視域の各レーザを選択し、組み合わせ可能。個々に連続可変光量調光フィルタ、シャッタ搭載。(UV、IRレーザは別光路入射) |
スキャンユニット |
走査方式 |
近接ガルバノミラー(X,Y) |
ピンホール |
各検出チャンネル毎の独立ピンホール |
画像メモリと取得時間 |
256×256(0.6S)、2,048×2,048(6.6S)(同時取り込み5chまで)、512×512(0.25S)(同時取り込み2chまで) |
画像チャンネル |
蛍光2ch+透過1ch、蛍光3ch+透過1ch、蛍光4ch+透過1chから選択 |
走査モード |
1次元:スポット
空間2次元:X-Y、ベクトル、X-Z、直線-Z、フリーライン-Z
時間2次元:X-t、直線-t、フリーライン-t
空間3次元:X-Y-Z、ベクトル-Z
時間3次元:X-Y-t、X-Z-t、ベクトル-t
4次元:X-Y-Z-t、ベクトルZ-t |
画像階調 |
12ビット(=4,096階調) |
ズーム |
1×~10×、0.5×ステップ可変 |
対応顕微鏡 |
正立型:AX70、(AX70WI)、BX50、BX60、BX50WI
倒立型:専用IX70 |
蛍光観察用照明装置 |
外部ランプハウスと顕微鏡とをファイバにて接続 |
透過観察用照明装置 |
外部ハロゲン光源(100W)をファイバで顕微鏡に接続 |
透過検出ユニット |
フォトマル内蔵、独立型。顕微鏡本体とファイバで接続。 |
Z駆動部 |
標準:ステッパモータ/送りステップ0.025μm |
制御装置 |
PC-AT互換機/OS:Windows NT4(英語版)/メモリ:128MB以上
CPU:Pentium400MHz以上/ハードディスク:2GB以上
専用I/Fボード/画像取込:PCIバス
光磁気ディスクユニット:640MB対応、3.5inch、内蔵型
モニタ:21inch、1,280×1,024、フルカラ-(1,677万色) |
主なソフトウェア機能 |
画像取り込み |
走査条件設定:画像サイズ、走査速度、ズーム、パン
ハードウェア設定:各種自動設定、マニュアル設定
PMT感度自動調整機能
リアルタイム画像演算:カルマンフィルタ、ピーク演出演算処理 |
画像表示 |
各画像表示:CH別並列表示、重ね合わせ表示、トリミング、タイリング表示、シリーズ(Z/T)コマ送り・連続表示
RGBテーブル:各色の設定、擬似カラー表示
コメント:図形、テキスト、スケール等の入力 |
画像処理 |
各種フィルタ:平均、ローパス、ハイパス、ゾーベル、Median、Prewitt、2Dラプラシアン、エッジ強調、他
各種演算:画像間演算、算術演算、論理演算 |
画像解析 |
輝度値の鳥瞰図・ヒストグラム、面積・周囲長計測、時間経過計測等 |
三次元構築・観察 |
3Dアニメーション、両眼パララックス、赤・緑ステレオ、断面切り出し表示 |
その他 |
グラフィカルヘルプ機能
タイムコースイオン計測機能(オプション)
トリガーイン、アウト機能(オプション) |
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オリンパス光学工業株式会社は、2003年10月1日をもってオリンパス株式会社と社名変更いたしました。
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