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2002年 5月22日
~最大68台のSXGAプロジェクターを組み合わせ自由な接続で、
つなぎ目のない超高精細画像の出力が可能~
オリンパスが大画面高精細ディスプレイ対応自動画像補正装置
「Vision Plex(ビジョン プレックス)技術」を開発
オリンパス光学工業株式会社(社長:菊川 剛)は、複数のプロジェクター投影画像を組み合わせ、大型スクリーンに高精細な映像を表示できるSXGA対応の自動画像補正装置「Vision Plex(ビジョン プレックス)技術」を開発しました。
Vision Plexは、画像貼り合わせ専用のシステム・コントローラーとその制御用パソコン及び画像補正用カメラで構成されています。1台のシステム・コントローラーに最大4台のSXGA*1プロジェクターを接続でき、これらの複数のプロジェクター画像を貼り合わせてつなぎ目の無い高精細画像を出力することが可能です。航空・交通管制システム、各種シミュレーション、デジタルシネマやプラネタリウム等の分野で活用が期待されます。
主な特長
  • デジタルカメラ開発で培ったオリンパス独自の自動補正方式により、短時間で正確にひずみ、明るさ、色合いの調整を行い、スクリーン全体に均一な映像を出力できます。
  • 複数接続による拡張機能で、プロジェクターを縦横に最大68台まで組合せ接続することもできます。この拡張機能と上記補正技術により、同時発表された超高精細カメラ試作機*2との組み合わせで800万画素のデジタル動画出力画を実現しました。さらに超高精細な映像の出力も可能です。
  • スクリーン形状については、平面、曲面、ドーム型等の多様なスクリーンに対応でき、お客様の幅広いご要望に応えられる拡張性のある映像システム構築が可能となります。
オリンパスでは、今回の技術開発をもとにさらにお客様のニーズを探索して参ります。
*1 SXGA:ディスプレイ形式の一つ。有効画素数は約130万画素
*2 2002年5月22日当社技術開発発表、800万画素デジタル動画カメラ試作機での入力による
大画面高精細ディスプレイ対応 自動画像補正装置「Vision Plex技術」とディスプレイ(イメージ)
大画面高精細ディスプレイ対応 自動画像補正装置
「Vision Plex技術」とディスプレイ(イメージ)
開発の背景
オリンパスでは、1999年12月に9台のSVGAプロジェクター投影画像を組み合わせ、400万画素超の映像を大型画面に表示できる高精細画像表示技術を開発。この技術を用いて2001年3月には100インチの高精細リアディスプレイ「HDPS100」を商品化しました。
今回は、お客様の要望の強かった拡張性の高い自動画像補正装置単体の供給とSXGAへの技術向上を中心に改良を図り、お客様の希望にあわせて、より大型で高精細な画像を自由に表示できることを目指しました。
主な特長の詳細
  1. 簡単・正確・短時間でスクリーン上の複数画像の貼り合わせ自動補正が可能
    VisionPlex技術では、複数画像を補正するのに必要な以下の一連の作業を全て自動で行うことができます。

    • 心臓部であるシステム・コントローラーよりテストチャートを投影
    • テストチャートを画像補正用カメラで撮影
    • 制御用パソコンで撮影画像をもとに各プロジェクタの位置、ゆがみ、明るさ、色合いといった特性を分析し、補正データを算出
    • 算出された補正データをシステム・コントローラーへと転送
    • 補正データをもとに、各プロジェクターの特性に合わせた画像へと瞬時に変換

    以上より、プロジェクターから出力されたデータは、スクリーン上にムラのない均一な映像として映し出されます。
    入力データに補正データをフィードバックしますが、プロジェクター自体は調整が不要なため、プロジェクターに依存しないシステムを構築することが可能です。

  2. 投影画素数は自由に拡張が可能
    1台の画像貼り合わせ専用のシステム・コントローラーに最大4台のプロジェクターが接続可能。さらにこれらのシステム・コントローラーに最大17台まで拡張することができ、最大68台のプロジェクターを接続が可能です。用途に応じて複数のプロジェクターを縦や横に自由に組み合わせることで、より大きく高精細な画像を得ることができます。

  3. さまざまな形状のスクリーンへフレキシブルに対応
    Vison Plex技術は一般的な平面なスクリーンのみならず、曲面型・ドーム型といったさまざまなスクリーン形状へも対応可能で、幅広い顧客ニーズに対応することができます。映像を投影するスクリーンの形状が変わっても自動的に補正できる特長は変わりません。

  4. SXGA, XGAプロジェクターに対応
    高解像のSXGA,XGAプロジェクターであれば、LCD,DLPといったプロジェクターの種類を問わず、大画面高精細ディスプレイシステムを構築することができ、市販プロジェクター単独では到達できない超高画質の映像世界を実現可能としました。

  5. 各種映像ソースに対応
    ユーザーの用途に応じて下記映像ソースに対応しています。
    • 制御用パソコンに保存できる静止画・動画コンテンツ(音声含む)
    • プロジェクター台数分に分割された静止画・動画コンテンツ
    • 外部機器から放送映像信号、PC出力信号
    • 一般の映像信号(NTSC,HDTVなど)
主なコンポーネントの仕様
システム
コントローラー
入力 LVDS 4ch、PC入力(VGA~SXGA)、NTSC/PAL、
DVI、TMDS 4ch
出力 RGB ミニD-Sub 15pin TMDS
音声出力 SP OUT / LINE OUT
フレームレート 60fps(但し、内部処理は30fps)
拡張性 シンクロナイズ機能
※最大17台のDisplayBOXを接続し、68台のプロジェクターを接続可能
電源 AC100V 50 / 60Hz
外形寸法 483mm (H)×445mm (W)×470mm (D)
重量 35kg
制御パソコン 本体 コンテンツ用HDD 100GB×2台
LVDS I/Fボード、IEEE1394 ボード
モニター 15" CRT SXGA対応
OS Windows 2000
入力可能な形式 静止画 JPEG、BMP
動画 JPEG、BMP
音声データはwavファイル ※44.1KHz、16bit、STEREOのみ対応
ユーザーのニーズにより、多様な組み合わせが可能です。上記はキーコンポーネントのみ示しています。
オリンパス光学工業株式会社は、2003年10月1日をもってオリンパス株式会社と社名変更いたしました。
  • 本リリースに掲載されている内容は、報道関係者向けに発表した情報です。
  • 掲載内容は、発表日現在の情報であり、ご覧になっている時点で、予告なく情報が変更(生産・販売の終了、仕様、価格の変更等)されている場合があります。
  • 掲載されている社名、製品名、技術名は各社の商標または登録商標です。


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