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2002年 7月31日
レンズ、金型表面をナノレベルで測定が可能に
低接触圧機上測定機「nanoshape(ナノシェイプ)」を開発
低接触圧機上測定機「nanoshape」
低接触圧機上測定機「nanoshape」
オリンパス光学工業株式会社(社長:菊川 剛)は、レンズ、金型表面の形状測定を自重傾斜方式※1の採用により接触型形状測定機として業界初の最低5mgf(重量ミリグラム)の低接触圧、測定分解能1nm(ナノメートル)以下を実現した低接触圧機上測定機「nanoshape(ナノシェイプ)」を開発し、国内の工作機械メーカーをターゲットに2002年12月から販売を開始する予定です。研削加工機等への組み込みに対応した仕様での供給により、レンズ、金型表面の形状測定と研削加工をオンマシンで行なえるため、着脱や測定環境の違いによる誤差を回避できます。
※1  自重傾斜方式:
抵抗が極めて少ない測定用プローブ(エアプローブ方式)を構成する部材を僅かに傾斜させ、部材の自重の傾斜成分のみを接触させる方式。傾斜角が僅かであるため、測定時の接触圧を微小かつ任意に設定できます。
発売の概要
製品名 発売時期
低接触圧機上測定機
「nanoshape」
2002年12月(予定)
主な特長の概要
  1. 業界初の最低5mgfの低接触圧を実現
  2. 業界初のナノレベル(1nm以下)の測定分解能を実現
  3. 着脱なしに加工機上でオンマシン計測が可能
市場導入の背景
近年、デジタルカメラや光通信などの分野で使用される光学素子及びそれを成形するための金型は高精度化が進んでいます。一方、従来の接触型形状測定機では測定分解能のみならずレンズ、金型へのダメージ(きず)が指摘されていました。また、形状測定と研削加工がそれぞれ別の装置で行なわれているため、レンズ、金型の着脱や測定環境の違いによる誤差が避けられませんでした。

このたび、当社独自の自重傾斜方式を採用することで、業界で初めてレンズ、金型への接触圧を最低5mgfと最小限に抑え、ナノレベル(1nm以下)の測定分解能を有する低接触圧機上測定機「nanoshape」の開発に成功しました。また、研削加工機等への組み込みに対応した仕様での供給により、形状測定・研削加工工程間の誤差の発生を回避できます。

当社は、1997年頃から非接触型形状測定機であるレーザー干渉計の販売を開始し、今回の「nanoshape」をラインアップに加えることで、外販及び社内生産ラインへの導入によりさらに光学測定分野を強化してまいります。
主な特長の詳細
  1. 業界初の最低5mgfの低接触圧を実現
    エアスライド方式の接触プローブを微小に傾けて接触させるため、最低5mgfの低接触圧を実現し、レンズ、金型へのダメージを最小限に抑えることが可能です。

  2. 業界初のナノレベル(1nm以下)の測定分解能を実現
    低接触圧を実現する自重傾斜方式の採用により、測定データの補正要因を最小限に抑え、さらに高精度な位置だしを可能とするエンコーダ(測定分解能:1nm以下)の採用により、高精度な測定を実現しました。

  3. 着脱なしに加工機上でオンマシン計測が可能
    レンズ、金型表面の形状測定と研削加工をオンマシンで行なえるため、着脱による誤差、およびそれに付随する着脱時間をなくし、高精度な測定と工数の削減を実現しました。
主な仕様
測定対象 球面・非球面形状金型及びレンズ
測定接触角度 最大40度
測定機全般 測定原理及び構成 接触式プローブ 自重傾斜方式
測定分解能 1nm以下
ストローク 10mm
プローブ接触圧 5~300mgf
重量 約5kgf
概略寸法 62mm(W)×265mm(D)×62mm(H)
プローブ径 φ0.5mm
測定ソフト 球面・非球面形状解析
ベストフィットR :ON / OFF切り替え
チルト補正:ON / OFF切り替え
スムージング機能
オリンパス光学工業株式会社は、2003年10月1日をもってオリンパス株式会社と社名変更いたしました。
  • 本リリースに掲載されている内容は、報道関係者向けに発表した情報です。
  • 掲載内容は、発表日現在の情報であり、ご覧になっている時点で、予告なく情報が変更(生産・販売の終了、仕様、価格の変更等)されている場合があります。
  • 掲載されている社名、製品名、技術名は各社の商標または登録商標です。


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