2003年 4月 1日 | ||||
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AOIテクノロジー株式会社(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:長崎 達夫、以下、AOI )は、オリンパス光学工業株式会社(本社:東京都新宿区 代表取締役社長:菊川 剛、以下、オリンパス)と ITX株式会社(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:横尾 昭信、以下、ITX )の共同出資(出資比率 オリンパス:66.6%、ITX:33.4%)のもと2002年12月 4日に設立されました。
ダイナミックリコンフィギュラブル IC ※ の開発製造およびその次世代半導体を活用したコンポーネント事業・サービス事業の展開を目的に、ファブレス事業会社 ※1 として 4月 1日から本格的に営業を開始します。 |
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AOI では、家電・通信関連をはじめとした様々な分野向けに、ダイナミックリコンフィギュラブル IC のデザイン設計から製造までのサービスを行います。まずデジタルイメージング分野での席巻を狙い、チップ・ボード・モジュールの設計・販売を行うファブレス事業を開始します。次に、ハードウェア機能をソフトウエア的に再構築可能な製品の特長を生かし、AOI のダイナミックリコンフィギュラブル IC を搭載する製品に必要な機能や回路構成情報を、IP(知的財産)としてダウンロードする事業まで発展させる予定です。また、オリンパス、ITX、AOI は、ACM 技術に基づくAOI 独自の設計開発力と製品・サービスを、デジタルイメージング分野のみならず、ユビキタスネットワーキング分野、モバイルコミュニケーション分野に展開するためのコアテクノロジー/キープロダクトとして位置づけ、広範な事業展開につなげていきます。これらにより、5年後に1000億円のグループ内のビジネス創出を目指します。 | |||
AOI 設立の背景 |
オリンパスと ITX は、新規事業創生のため互いの経営資源を活用し、種々のビジネスアイディアや新技術を検討・評価してきました。この検討の中で、米国ベンチャー、クイックシルバー・テクノロジー社が持つアダプティブ・コンピューティング・マシーン ( ACM ) 技術が、多くのダイナミックリコンフィギュラブル技術の中でも特に、オリンパス及び ITX に有用な価値をもたらす技術であると評価し、導入を検討してきました。 |
このたび、今までにないレベルの柔軟性とコストパフォーマンスを両立するソリューションをオリンパスの社内外に提供することを目的として、AOI を設立し、ACM 技術のライセンスを受けて技術開発を開始しました。AOI は将来的には ACM に留まらないダイナミックリコンフィギュラブル技術全般のエキスパート集団となることを目指します。 |
ダイナミックリコンフィギュラブル技術の有用性 |
最近、「ソフトウェア処理の柔軟性」と「ハードウェア処理の高速処理性能および低消費電力」を実現する技術として、ダイナミックリコンフィギュラブル(動的再構成)技術の発表が相次いでいます。従来、極めて高速な処理が必要とされる映像処理や通信処理などを実現する場合、通常、ASSP ( ※2 ) やASIC ( ※3 ) などの専用デバイスが用いられていましたが、その機能は固定されるため柔軟性に欠けるものでした。そのため機能変更などにも柔軟に対応可能で、ASICに比べ開発期間が短いFPGA ( ※4 ) が利用される場合もありますが、これは性能、コスト、消費電力の点で問題がありました。また、汎用マイクロプロセッサやDSP ( ※5 ) によるソフトウェア処理では性能に限界がありました。そこで1990年代初めから世界各国においてダイナミックリコンフィギュラブル技術の研究が続けられていましたが、昨今、民生機器への搭載も発表されるなど、その実用化に向けて大きな注目を集めています。 |
アダプティブ・コンピューティング・マシーン ( ACM ) 技術の優位性 |
従来の IC 技術は、ハードウェアリソースも、ソフトウェアアルゴリズムも「リジッド ( rigid = 固定している ) 」と表現されてきました。つまり、構築中やその後のプログラミングにおいて論理機能が固定されてしまい、修正が難しいということを意味しています。もちろん、修正することも可能ですが、莫大な費用と時間がかかり、日々進化していく規格に対応することは困難でした。 |
ACM はこういった課題の打開策となります。ACM の " A " は、" Adaptive = 適応性がある " という意味であり、従来の「リジッド」の対極にある、「ダイナミック ( dynamic = 動的 ) 」なハードウェアリソースとソフトウェアアルゴリズムを前提としています。つまり、プログラミング後やデバイスの稼動中にも論理機能を高速で修正できるハードウェアリソースと、必要に応じて自由に書き換えることのできるソフトウェアアルゴリズムで成り立っています。この変幻自在の書き換え能力により、多彩なハードウェア、ソフトウェアを、必要なタイミングに無線でダウンロードできる、万能の携帯ツールが誕生します。 |
AOI テクノロジー株式会社 会社概要 | ||||||||||||||||||||
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オリンパス光学工業株式会社 会社概要 | ||||||||||||||
オリンパスは、内視鏡・顕微鏡等を中心とする医療分野、デジタルカメラ・銀塩カメラを中心とする映像分野、及び非破壊検査・半導体検査装置等を中心とした産業分野の 3つの領域において、それぞれに高い市場占有率を誇り、事業拡大、収益性の向上、ブランド力の強化を図っています。 | ||||||||||||||
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ITX株式会社 会社概要 | ||||||||||||||||
ライフサイエンス、ネットワーク & テクノロジー、モバイル、ビジネスイノベーションの各分野で独創的な事業を立上げ、育成する「 IT事業創出会社」。2001年12月、ナスダック・ジャパン市場(現ニッポン・ニュー・マーケット - ヘラクレス市場)に上場(コード:2725)。連結売上高3,505億円(2002年 3月期)。フュージョン・コミュニケーションズ(株)、日商エレクトロニクス(株)、アイ・ティー・テレコム(株)など、2002年12月末現在57社のグループ企業を擁しております。 | ||||||||||||||||
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クイックシルバー・テクノロジー 会社概要 | ||||||||||
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オリンパス光学工業株式会社は、2003年10月1日をもってオリンパス株式会社と社名変更いたしました。
- 本リリースに掲載されている内容は、報道関係者向けに発表した情報です。
- 掲載内容は、発表日現在の情報であり、ご覧になっている時点で、予告なく情報が変更(生産・販売の終了、仕様、価格の変更等)されている場合があります。
- 掲載されている社名、製品名、技術名は各社の商標または登録商標です。
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