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2005年5月19日
膵・胆道疾患の早期発見や胃・食道がんの浸潤度合の診断サポートを目的に
世界初、360度の電子ラジアル走査が可能な超音波内視鏡
「超音波ガストロビデオスコープ OLYMPUS GF TYPE UE260-AL5」を発売
「超音波ガストロビデオスコープ OLYMPUS GF TYPE UE260-AL5」
「GF-UE260-AL5」
オリンパスメディカルシステムズ株式会社(社長:森嶌 治人)は、膵・胆道疾患の早期発見や胃・食道がんの浸潤度合の診断サポートを目的に、世界で初めて360度の電子ラジアル走査※1を可能にした「超音波ガストロビデオスコープOLYMPUS GF TYPE UE260-AL5」(以下、「GF- UE260-AL5」)を6月1日から国内で発売します。360度の電子ラジアル走査は、超音波素子を円筒状に配列した小型の超音波振動子の独自開発により実現しました。
360度の広範囲な観察に加え、ドプラ※2機能により血管やリンパ節の識別や臓器の位置関係の判別が行いやすくなり、診断性能の向上と検査時間の短縮につながります。
※1  電子ラジアル走査:超音波素子を円筒状に配列し、連続的に素子に電圧をかけて超音波を送受信すること。また、電子的に超音波素子を制御することで、ビームの強さやフォーカスをコントロールできます。
  ※2 ドプラ:観測者に音源が近づくと音の周波数は高くなり、逆に遠ざかると周波数は低くなる現象のこと。この原理を利用して、超音波断層像中の動き(主に血流)を検出し、超音波画像に重ねて血液の流速と方向を色で表現するカラードプラ法などがあり、当製品はこの手法を使用することが可能です。
尚、「GF-UE260-AL5」は、5月26日~28日にホテルニューオータニ東京で開催される「第69回日本消化器内視鏡学会総会(学会長:順天堂大学消化器内科・佐藤信絋教授)」に出展します。
発売の概要
製品名 発売時期
超音波ガストロビデオスコープOLYMPUS GF TYPE UE260-AL5 2005年6月1日
主な特長の概要
1.  世界初、360度の電子ラジアル走査が可能な超音波振動子の開発
2.  血流状態を色で表示するドプラ機能の搭載
3.  ティッシュハーモニックイメージへの対応
4.  高いフレームレートの実現
市場導入の背景
消化管は管腔構造であり、膵臓や他の臓器が消化管を取り巻くように配置されているため、これらの詳細な診断には体外式超音波や他の画像診断機器ではアプローチしにくく、粘膜の直接診断には内視鏡を、また粘膜の内側や近傍の臓器やリンパ節の診断には内視鏡先端に超音波振動子を搭載した超音波内視鏡が一般的に使用されています。
弊社は1980年に世界で初めて超音波振動子を内視鏡先端に搭載したメカニカルラジアル走査※3型超音波内視鏡を開発し、以後様々な改良を重ね医療のニーズに応えてまいりました。「GF-UE260-AL5」は、360度の広範囲な観察に加え、ドプラ機能を用いた血流状態の表示により、血管やリンパ節の識別や臓器の位置関係の判別が行いやすくなり、疾患の早期発見や浸潤度合の診断サポートにつながります。そして、これら診断情報を手がかりに、近年広く行われるようになった超音波画像下で病変の組織や細胞を吸引して確定診断を行う超音波内視鏡下穿刺術※4への移行が可能です。
※3  メカニカルラジアル走査:1つもしくは複数個の超音波振動子を物理的に動かしながら、超音波を送受信すること。
  ※4 超音波内視鏡下穿刺術:専用の電子コンベックス走査方式超音波内視鏡(先端に複数個の短冊状振動子を凸面状(扇形)に配列し、スコープの挿入方向と同一方向に超音波が走査する)を用いて、超音波画像下で病変を観察しながら吸引生検針で組織や細胞を吸引する術式。
主な特長の詳細
1.  世界初、360度の電子ラジアル走査が可能な超音波振動子の開発
 
小型の超音波振動子の開発により、世界で初めて360度の電子ラジアル走査を可にした超音波内視鏡を実現しました。360度の広範囲な観察により、診断性能が向上能します。 360度の電子ラジアル走査が可能な超音波振動子
   
2.  血流状態を色で表示するドプラ機能の搭載
  超音波画像下に血流の速度と方向を色で表示することができるため、血管やリンパ節の識別や臓器の位置関係の判別が行いやすくなります。
3.  ティッシュハーモニックイメージへの対応
  発信された超音波周波数に対し、生体から戻ってくる2倍の周波数だけを抽出することで、ノイズの少ないシャープな画像を取得できます。
4.  高いフレームレートの実現
  電子走査化によりフレームレートを格段に引き上げることで、動きの速い臓器の画像も抽出できます。
「GF-UE260-AL5」の主な仕様
超音波周波数 5/6/7.5/10MHz
走査範囲 360度
走査方式 電子ラジアル走査方式
表示モード B/Color Doppler/ Power Doppler/THE
走査方向 スコープ挿入方向に対して直角方向
視野角 100度
視野方向 55度前方斜視
先端部外径 13.8mm
挿入部外径 11.8mm
鉗子チャンネル径 2.2mm
湾曲角 Up:130度 /Down:90度 / Right:90度 / Left:90度
レンズクリーニング 有り
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