当社は2000年12月に医用電気機器(IEC 60601-1-2)を含むEMC(電磁環境適合性)*5規格に関しても米国NVLAP*6から認定取得し、社内の試験評価センターで医療用製品のEMC評価・実験業務を行っています。また、2004年10月には国内最高性能の10m電波暗室*7を当社石川事業場(東京都八王子市)内に増設し、10m電波暗室(2基)、3m電波暗室(1基)に設備増強しました。 |
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合わせて、従来各事業場に分散していた材料分析*10、校正*11、計量法に基づく長さの測定*12を、2004年10月に石川事業場に集約し、複合的な視点で製品の品質・安全性を評価することで、医療・健康、映像・情報、工業関連と幅広い事業領域の製品群に対応した品質保証体制を強化しています。 |
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財団法人日本適合性認定協会(JAB:The Japan Accreditation Board for Conformity Assessment): |
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日本で、マネジメントシステム審査登録機関、試験所、製品認証機関、要員認証機関に対する国際規格(ISO/IEC ガイド62、66など)等を使用して、これらの機関を認定する機関。 |
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*2 |
医用電気機器の安全: |
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IEC 60601-1、JIS T 0601-1に記載されている内容のこと。 |
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*3 |
国際的な試験所認定規格「ISO/IEC 17025」に基づき: |
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I「ISO/IEC 17025」は、電気、機械・物理、化学など技術分野毎に認定基準を定め、審査に適合した場合に認定する規格で、このたびの認定では試験所及び校正機関の能力に関する一般要求事項に基づく。 |
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*4 |
品質システム「ISO 9001」による運営: |
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「ISO 9001」は、品質マネジメントシステムに関わる国際規格で、購入者(取引先、顧客)の要求に合った仕様の製品/サービスを安定して提供することができる仕組みを作ることが要求される。このたびの認定では、品質マネジメントシステムの要求事項による運営が要求される。 |
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*5 |
EMC(電磁環境適合性): |
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Electromagnetic Compatibilityの略。電磁環境両立性とも言われる。EMI(電磁障害)とEMS(ノイズ耐性)の両方を含んだものを示す。 |
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*6 |
NVLAP: |
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National Voluntary Laboratory Accreditation Programの略。米国商務省管轄の国家標準技術局が運営する試験所認定プログラムのこと。 |
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*7 |
10m電波暗室: |
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周囲に電波吸収材を貼り巡らして、外部からの電磁波を遮蔽するとともに、内部の電子機器・医療機器などから発する微弱な電磁波源から発する電磁波を吸収して反射を抑え、電磁ノイズ計測を行う部屋。10mは電磁波を発し、計測される電磁波源からアンテナまでの距離を表す。
当社石川事業場には、サイトアッテネーション*8特性:±2dB以内[NSA]*9、測定可能周波数帯域:18GHzの国内最高性能の10m電波暗室を設置した。 |
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*8 |
サイトアッテネーション: |
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暗室等の測定場の有効性を確認する方法。一般的には、ANSI(米規格協会)C63.4の規格で示されたNSA論理値との偏差で表す。 |
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*9 |
NSA: |
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米国国家安全保障局の略。今回の場合は、ANSI C63.4に記載されている規格に沿った方法で測定を行っていることを示している。 |
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*10 |
材料分析: |
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原材料、製造工程の品質管理、不具合原因の解析を、分析試験結果を基に解析・考察を提供すること。 |
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*11 |
校正: |
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国家標準へのトレーサビリティの要求に基づいた測定及び試験のための装置を使って、製品の品質検査を行うこと。 |
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*12 |
計量法に基づく長さの測定: |
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日本ではJCSS(計量法校正事業者認定制度)があり、国家標準へのトレーサビリティの要求に基づいて、長さの測定をすること。 |
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