2005年11月7日 | |
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●外観 |
高周波焼灼電源装置「UES-40S」と当社レゼクトスコープと組み合わせた専用電極(右上) |
オリンパスメディカルシステムズ株式会社(社長:森嶌治人)は、前立腺肥大症や膀胱腫瘍に対する代表的な内視鏡的治療法である経尿道的切除術(TUR*1)において、電解質溶液*2下で切れ味のいい切除を発揮するTUR(以下、TURis*3)に対応し、一般外科領域における組織の切開・凝固が可能な「HFサージェリーシステム」を11月9日から日本で発売します。従来のTURは、機器のシステム構成上、電流を通しにくい非電解質溶液*4を灌流液として使用していました。「HFサージェリーシステム」では、専用の切除用電極と電気メスを組み合わせることで、医療施設で広く使われている電解質溶液を灌流液に用いたTURisに対応できます。組織と電極の接触状態によって切れ味が影響される従来のTURに比べ、TURisでは、電解質溶液を介して電極全周を放電させて切除するので、組織との接触状態に関わらず安定した高い切れ味を維持できます。
なお、「HFサージェリーシステム」は、TURisのみならず、従来のTURとしても使用可能です。 |
*1 | :TUR(経尿道的切除術:Transurethral Resection)
尿道からレゼクトスコープ(切除鏡)と呼ばれる内視鏡システムを挿入し、手元のハンドルでループ型の電極を操作して、肥大した前立腺や膀胱腫瘍を電気メスで切除する手技。1930年代にドイツで開発され、現在では広く一般的に行われている。 |
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*2 | :電解質溶液
電気伝導性を有する溶液。代表例として、生理食塩水がある。 |
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*3 | :TURis
従来のTURと区別するため、TURis(TUR in saline)と呼ばれている。灌流液には、電解質溶液を用いる。 |
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*4 | :非電解質溶液
電気伝導性を有さない溶液。TURに広く使われている。 |
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なお、「HFサージェリーシステム」は、11月9日(水)~11日(金)に京王プラザホテル(東京都新宿区)にて開催される「第19回日本Endourology・ESWL学会総会(学会長:北里大学医学部泌尿器科・馬場志郎教授)」の当社展示ブースにて展示いたします。 |
「HFサージェリーシステム」の発売の概要 | |||||
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* | システム構成は、高周波焼灼電源装置「UES-40S」、当社レゼクトスコープに接続する専用のハンドル・電極・コード類です。なお、レゼクトスコープ用硬性鏡やシース(外套管)は別売です。 |
「HFサージェリーシステム」の主な特長の概要 |
1. | 電解質溶液下での切れ味のいいTURに寄与 |
2. | 非電解質溶液下での従来のTURや一般外科手術における組織の切開・凝固に対応 |
市場導入の背景 |
近年、高齢化や食生活の欧米化等の影響で、前立腺肥大症や前立腺がん、膀胱腫瘍等の泌尿器科系疾患は増加傾向にあります。それらの治療・手術では、以前から低侵襲である内視鏡が使用されています。特に、潜在患者が500万人とも言われる前立腺肥大症の内視鏡手術としては、レゼクトスコープを用いた経尿道的切除術(TUR)が広く一般的に行われています。TURでは、電気メスの切開性能(切れ味)が手術の出来を大きく左右し、市場では、より切れ味のいいTURが望まれていました。
当社では、電気メスとレゼクトスコープを自社開発できるメリットを活かして、切れ味のいいTURシステムの実現に取り組み、その結果、TURisを実現する「HFサージェリーシステム」を開発いたしました。今回発売する「HFサージェリーシステム」は、TURisへの対応はもちろん、従来のTURや一般外科手術にも使用可能な汎用性の高いシステムです。 |
主な特長の詳細 |
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「HFサージェリーシステム」の主な仕様 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【高周波焼灼電源装置「UES-40S」】 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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【専用の電極類】 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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