2005年11月28日 | |||
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走査型共焦点赤外レーザ顕微鏡 「LEXT OLS3000-IR」 |
オリンパス株式会社(社長:菊川 剛)は、従来の赤外線顕微鏡では困難であったFCB※2後のICチップパターン及びその裏面や、MEMS※3内部構造などを、ハイコントラストな画像での観察を可能とした、走査型共焦点赤外レーザ顕微鏡「LEXT(レクスト) OLS3000-IR」を2006年1月5日から発売します。本製品は、近年実用化が進みつつあるSiP※4技術における非破壊不良解析ツールとしても活用できます。 |
なお、本製品を12月7日~9日、幕張メッセで開催される「セミコンジャパン2005」にて出展します(当社ブースは国際展示場4ホール/ブースNo.4B1001)。 |
※1 | 共焦点光学系:結像面上に配置されたピンホールにより照明光を点光源にし、標本で反射した光を点検出器で検出するしくみ。結像面に配置されたピンホールの作用により、ピントのあった面だけを観察することができます。コンフォーカル光学系とも呼ばれる。 |
※2 | FCB (Flip Chip Bonding):実装技術の一つ。情報機器の小型化、高機能化に伴い、近年広く採用されつつある。 |
※3 | MEMS:Micro Electro Mechanical Systemsの略。微小電子機械システム。 |
※4 | SiP(System in a Package):ロジックやメモリなどの複数のICチップを組合わせ、システムとして1つのパッケージ内に収めるためのパッケージング技術。 |
発売の概要 |
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主な特長 |
1) | ICチップ裏面などをハイコントラストな画像で観察可能 |
2) | ICチップ裏面などにおける三次元形状測定を実現 |
主な用途 |
・ | 非破壊で、FCB後のICチップ裏面などを不良解析や環境試験耐性確認 |
・ | 非破壊で、ウエハレベルCSP※5の銅配線及び樹脂部を不良解析や環境試験耐性確認 |
・ | Chip On Chip実装※6のギャップ計測、アライメントマークズレ測定 |
・ | ワイヤボンディング状態をチップ裏面から解析 |
・ | MEMSの中空構造部検査、ギャップ計測 |
※5 | ウェハレベルCSP(Chip Size Package):ICの製造工程においてチップを切断することなくウエハ状態のままで、チップと同サイズのパッケージングまでを行う製法。 |
※6 | LSIの集積度を上げる手法のひとつ。複数の半導体チップを1つのパッケージ内部で積み重ねて実装し、複合機能を実現するもの。 |
主な特長の詳細 |
1) | ICチップ裏面などをハイコントラストな画像で観察可能 |
従来の赤外線顕微鏡でのICチップ裏面などの観察は、チップ裏面の研磨状態などによりICチップ表面上で周辺から入る可視光が乱反射して困難でした。走査型共焦点光学系を用いたことにより、ピントの合ったチップ裏面だけを高解像度でハイコントラストな画像で観察できるようになりました。 | |
2) | ICチップ裏面などにおける三次元形状測定を実現 |
LEXT OLS3000-IRでは、従来の共焦点光学系に赤外線光学系を組み込み最適化することでICチップ裏面の三次元形状測定を実現。フリップチップ実装後の非破壊不良解析やChip On Chipでのギャップ計測が可能で、歩留まりの向上や新製品の開発に有効です。 |
「従来の赤外線顕微鏡画像」 | 「LEXT OLS3000-IRの画像」 |
LEXT OLS3000-IRの主な仕様 |
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