2006年7月21日
オリンパス、アメリカのベンチャー
「Bacus Laboratories, Inc.(バッカス・ラボラトリース社)」を子会社化
オリンパス株式会社(代表取締役社長:菊川 剛)のアメリカ現地法人「オリンパス アメリカ社」(Olympus America Inc./ 本社:アメリカ・ペンシルバニア州センターバレー/COO: F. Mark Gumz)は、顕微鏡デジタル画像に関するアメリカでの特許権利を保有する「バッカス・ラボラトリース社」(Bacus Laboratories, Inc./ 本社:アメリカ・イリノイ州ロンバード/ CEO:Dr. James W. Bacus)の発行済み株式100%を7月14日に取得し、子会社化しました。
現在、医療分野では、CTやMRI、X線などの医療画像がデジタル化され、ネットワークを介した遠隔地診断やセカンドオピニオン取得の目的で活用されています。病理分野においても、研究・教育目的を中心に、従来のスライドガラス標本のデジタル画像化と活用の動きが進行しております。具体的には、従来顕微鏡とスライドガラス標本を用いて行われてきた大学医学部の病理分野の教育に、データベース化されたデジタル病理画像が使用され始めているほか、医療現場では、症例検討の勉強会においてデジタル病理画像が多く活用されています。
今後、病理分野の医療用デジタル画像と通信に関する規格化が進めば、デジタル病理画像を用いた遠隔地診断や専門病理医によるセカンドオピニオンなどの遠隔病理画像診断が一挙に普及すると予想されます。その場合、病理診断は標本の一部だけを観察するのではなく標本全体を観察した上で、注目領域を詳細に観察する必要があるため、スライドガラス全体を高精細にデジタル画像化し、マクロ・ミクロ観察を可能とした「バーチャルスライドシステム」が必須になると考えられます。
光学顕微鏡技術と顕微鏡ユーザーである多くの病理医との強い接点を持つオリンパスと、顕微鏡画像のデジタル化などに関する技術と基本的な特許を持つバッカス・ラボラトリース社が連携することにより、今後、普及が予想される「バーチャルスライドシステム」を中心に、全世界における病理標本のデジタル画像化とアプリケーションの提供を推進していきます。
バーチャルスライドシステムのイメージ図
Olympus America Inc. 会社概要
所在地 | 3500 Corporate Parkway, Center Valley, Pennsylvania 18034, USA |
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Chief Operating Officer | F. Mark Gumz |
設立 | 1968年 |
社員数 | 約1,300名(2006年7月) |
事業内容 | 医療用内視鏡および関連製品、生物・医療用顕微鏡および関連製品、血液分析機および関連製品の販売 |
URL | http://www.olympusamerica.com/ |
Bacus Laboratories, Inc. 会社概要
所在地 | 410 Eisenhower Lane North, Lombard, IL60148, USA |
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CEO | James. W. Bacus Ph.D. |
設立 | 1994年 |
社員数 | 約10名(2006年7月) |
事業内容 | バーチャルスライド機器の販売、バーチャルスライド用サーバーリース事業 |
URL | http://www.bacuslabs.com |
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