2006年12月19日
早期胃がんの治療手技として普及している
内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)で切開・剥離の操作性を向上させた
「ディスポーザブル高周波ナイフ KD-611L」発売
オリンパスメディカルシステムズ株式会社(社長:森嶌 治人)は、患者さんに負担の少ない早期胃がんの治療手技として普及している内視鏡的粘膜下層剥離術(以下、「ESD」)※1で組織を切開・剥離する処置具「ディスポーザブル高周波ナイフ KD-611L」<愛称:ITKnife2(アイティーナイフ・ツー)>を2007年1月9日から国内で販売を開始します。順次、欧州、韓国・台湾でも販売を予定しています。
当製品の切開ナイフ先端部は、3方向へ放射状に延びた電極とその先に半球状の絶縁素材のチップを構成し、安全性に加え切開の操作性が向上しています。
※1 | 「ESD」はEndoscopic Submucosal Dissectionの略。胃の粘膜層にとどまる早期がんなどの治療のために、粘膜下層を切開・剥離する手技のこと。 |
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発売の概要(国内)
製品名 | 発売日 |
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ディスポーザブル高周波ナイフKD-611L | 2007年1月9日 |
主な特長の概要
- 縦横方向のスムーズな切開・剥離の操作性向上により効率的な手技が実現
- 絶縁チップが深部組織への低侵襲性を実現
市場導入の背景
内視鏡は、診断技術の向上とともに、内視鏡に具備された鉗子チャンネルを通した様々な処置具の開発により、治療手技も飛躍的に普及・発展しています。
1980年代に内視鏡的粘膜切除術(EMR)が登場し、内視鏡による早期胃がんの治療が盛んに行われ、患者さんに負担の少ない手技として現在も普及しています。一方で、内視鏡的粘膜切除術(EMR)は使用する処置具の制約上、2cm以下の粘膜層にとどまる早期がん組織の切除が対象※2です。これに対して、2cmを超える早期がんを治療できないか、という医学的ニーズにより2000年頃から、より広範囲の早期がんを一括切除する「ESD」が行われるようになりました。当社は2002年に世界初の「ESD」専用処置具「ITKnife」を商品化することで市場が拡大しました。
また、2006年4月の診療報酬改定では、「早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術」が「ESD」の手技料として保険点数化され、今後の更なる手技普及が期待されています。
※2 | 日本胃癌学会「胃癌治療ガイドライン2004年度版」による。 |
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主な特長の詳細
- 縦横方向のスムーズな切開・剥離の操作性向上により効率的な手技が実現
切開ナイフ先端部に3方向へ放射状に延びた電極を装備し、従来機種の「ITKnife」で弱点とされた粘膜に対して横方向の切開操作性が向上し、垂直方向からのアプローチで切開操作が可能となりました。手技の効率性が向上するとともに、手技時間の短縮化に貢献します。
従来機種「ITKnife」と「ITKnife2」の操作性比較 - 絶縁チップが深部組織への低侵襲性を実現
切開ナイフ先端に絶縁素材のチップを装備し、従来機種の「ITKnife」同様に、深部組織への侵襲を抑えながら切開操作が可能です。
主な仕様
適用チャンネル径 | 2.8mm以上 |
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有効長 | 1,650mm |
チップ外径 | 2.2mm |
切開ナイフ長 | 4mm |
電極長 | 0.7mm |
滅菌済みディスポーザブル | |
ハンドル一体型 |
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