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2008年12月1日

オリンパス、工業用顕微鏡の新製品
世界初※1、測定値の "正確さ※2"まで保証した

3D測定レーザー顕微鏡「LEXT OLS4000」新発売

3D測定レーザー顕微鏡 「LEXT OLS4000」

3D測定レーザー顕微鏡 「LEXT OLS4000」

オリンパス株式会社(社長:菊川 剛)は、幅広い分野の研究開発や品質保証部門において活躍する工業用レーザー顕微鏡の新製品として、世界で初めて※1測定値の"正確さ※2"を保証した3D測定レーザー顕微鏡「LEXT OLS4000」を、2009年2月上旬から発売します。 

※1  レーザー顕微鏡において(2008年12月1日現在)。当社調べ。
※2  JISで規定された測定分野の専門用語。測定値がいかに真値に近いかを示す。

「LEXT OLS4000」は、半導体や、電子部品、素材などの幅広い分野において、微細箇所の非接触表面形状観察および測定機能で好評をいただいた走査型共焦点レーザー顕微鏡「LEXT OLS3100」の後継機種です。観察性能はそのままに、サンプルに接触せずに測定ができるレーザー顕微鏡の特性を生かした測定性能の信頼性を高めるとともに、粗さ測定機能を充実させました。

なお、「LEXT OLS4000」は、2008年12月3日(水)から5日(金)に幕張メッセ国際会議場で開催される「セミコン・ジャパン2008」で展示します。

発売の概要

製品名 発売日
3D測定レーザー顕微鏡「LEXT OLS4000」 2009年2月上旬

主な特長の概要

  • 世界で初めて※1 "繰り返し性"と"正確さ※2"を保証し、測定機としての信頼性を向上
  • 粗さ測定機能の充実により、接触式粗さ測定機と同様の操作性、互換性のある測定値を実現
  • 著名な工業デザイナーの起用により、使いやすいデザインを実現

開発の背景

デジタルカメラや携帯電話などの各種機器が小型化されるに伴い、機器に内蔵される半導体や電子部品もいかにして小さなスペースに搭載していくかが課題となっています。これに伴い、部品の高密度実装技術において、表面形状や段差、表面粗さを厳密に測定・管理することがより重要となり、信頼性の高い三次元形状測定機が求められています。

また、微細表面形状の数値管理が求められる分野は自動車や素材など、ますます広がりを見せています。このため、観察対象の形状も急峻な角度をもつサンプルや粘着性のあるサンプルなどに多様化し、これら多様なサンプルに対応する測定機へのニーズが増えてきました。

そこで、オリンパスは光学性能をさらに向上させ、観察するだけでなく、測定への信頼性を高めたレーザー顕微鏡の開発に取り組み、レーザー顕微鏡に、専門の測定機と同様の測定機能を追加した3D測定レーザー顕微鏡「LEXT OLS4000」の製品化を実現しました。

主な特長の詳細

1.世界で初めて※1"繰り返し性"と"正確さ※2"を保証し、測定機としての信頼性を向上
従来のレーザー顕微鏡では、複数回の測定値のばらつきの小ささを示す"繰り返し性" だけが保証されていました。オリンパスは、電子部品の高精度化の先を予測し、レーザー顕微鏡にも微小領域の測定機としての信頼性がさらに求められると考え、「LEXT OLS4000」では測定値がいかに真値に近いかを示す"正確さ※2"まで保証しました。顕微鏡でありながら、信頼性の高い測定機としても使用することができます。

また、世界で初めて※1デュアルコンフォーカルシステムを搭載。コンフォーカル光学系(下図参照)を2系統搭載することにより、従来のレーザー顕微鏡では測ることのできなかった、急峻な角度を持つサンプルでも確実に測定することができます。

※1  レーザー顕微鏡において(2008年12月1日現在)。当社調べ。
※2  JISで規定された測定分野の専門用語。測定値がいかに真値に近いかを示す。

2.粗さ測定機能の充実により、接触式粗さ測定機と同様の操作性、互換性のある測定値を実現
「LEXT OLS4000」は、表面粗さ測定機の新基準をもめざし開発されました。粗さ測定機としては一般的な接触式粗さ測定機(微細な針でサンプルをなぞることにより粗さ測定を行う)と同様の校正を行い、必要なほぼ全てのパラメータやフィルタを搭載しています。また、接触式粗さ測定機を使用している方にとっても抵抗のない操作性、互換性のある測定値を実現しました。

また、「LEXT OLS4000」は非接触式であるため、従来の接触式表面粗さ測定機では測ることが難しかった表面の柔らかいサンプルや粘着性のあるサンプルでも、線粗さ・面粗さ測定が可能です。

3.著名な工業デザイナーの起用により、使いやすいデザインを実現
「LEXT OLS4000」には、当社顕微鏡では初めてとなる著名な工業デザイナーを起用しました。"行為のデザイン"を提唱するムラタ・チアキ氏とともに、ユーザーがどのようにレーザー顕微鏡を使用するかという行為を徹底的に検証し、操作がスムーズに行えるようハードウエアおよびソフトウエアのデザインを行いました。画面に従うだけで一連の操作を完了できる「ウィザード機能」や、高倍率でも観察位置を見失わない「LEXTマップ機能」など、使いやすさを追求したデザインとなっています。

【ご参考】

コンフォーカル光学系:
合焦位置と光学的に共役な位置(共焦点面)にピンホールを設けることで、合焦位置以外からの余分な光をカット。サンプル上の焦点の合った部分のみピンホールを通過し、検出されるので、ピンボケやフレアのないクリアな画像が得られます。

コンフォーカル光学系

「LEXT OLS4000」の主な仕様

LSM部 光源と検出 光源:405nm半導体レーザー、検出系:フォトマルチプライヤー
ズーム 光学ズーム:1X-8X
平面測定 繰り返し性 100X:3σn-1=0.02µm
正確さ 測定値の±2%以内
カラー観察部 光源と検出 光源:白色LED、検出系:1/1.8インチ200万画素単板CCD
ズーム デジタルズーム:1X-8X
レボルバ 6穴明視野電動レボルバ
微分干渉ユニット 微分干渉スライダ:U-DICR、偏光板ユニット内蔵
Z測長部 方式 レボルバ上下駆動方式
ストローク 10mm
内蔵スケール 0.8nm
移動分解能 10nm
表示分解能 1nm
繰り返し性 50X:σn-1=0.014µm
正確さ 0.2+L/100µm以下(L=測定長µm)
対物レンズ 明視野プランセミアポクロマート5X、10X
LEXT専用プランアポクロマート20X、50X、100X
Z照準部ストローク 100mm
XYステージ 100x100mm(電動ステージ)、オプション:300×300mm(電動ステージ)
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