2009年2月26日
オリンパス、会社創立90周年事業として
「オリンパス・スペース・プロジェクト」を実施
~「JAXA宇宙飛行士・若田光一」さんが
デジタル一眼レフカメラ「E-3」で宇宙から地球を撮影~
レンズ交換式デジタル一眼レフカメラ |
E-3 |
「フォーサーズ規格」準拠交換レンズ |
ZUIKO DIGITAL 11-22mm F2.8-3.5
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パワーバッテリーホルダー |
HLD-4 |
単3形電池ホルダー |
AABH-1 |
リモコン |
RM-1 |
オリンパス株式会社(社長:菊川 剛)は、このたび会社創立90周年記念事業として、「オリンパス・スペース・プロジェクト」を実施します。本プロジェクトは、「JAXA宇宙飛行士・若田光一(以下若田光一宇宙飛行士)」さんがオリンパスのデジタル一眼レフカメラ「E-3」を使用して、「国際宇宙ステーション」の「きぼう」日本実験棟から美しい地球の映像を撮影し、若田光一宇宙飛行士の帰還後に、宇宙で撮影された写真を当社ホームページや写真展等で公開するものです。宇宙から見た美しい地球の映像を通して、かけがえのない地球と環境の大切さを見つめ直すのが本プロジェクトの目的です。
「E-3」は、若田光一宇宙飛行士が搭乗するスペースシャトル「ディスカバリー号」の次回打ち上げ時に搭載される予定です。
「オリンパス・スペース・プロジェクト」について
2009年10月、当社は創立90周年を迎えます。顕微鏡事業からスタートした当社は、光学技術を基盤として映像、医療、ライフサイエンスなどの分野で、人々の健康で幸せな生活の実現に向けた新しい価値を創造してきました。それは、今を見つめ、明日を生きるさまざまな挑戦の歴史でもありました。 近年、地球環境への視点は企業が作り出す製品、また事業活動そのものにおいても大切な視点として関心を集めています。当社はこれまで、危機に瀕する地球環境、また地球上に生活する動物たちの生態の記録映像などを、「地球温暖化の目撃者-岩合光昭スペシャル」サイト※1などでご紹介するなど、かけがえのない地球の大切さを訴えてきました。そして創立90周年を迎える本年、当社は「私たちが生きるこの星、地球」を宇宙から見つめ、若田光一宇宙飛行士が撮影した圧倒的に美しい地球の映像を通して、かけがえのない地球の大切さをひとびとに更に強く訴えていきます。
「きぼう」日本実験棟は、世界の15か国が協力して建設、運用する「国際宇宙ステーション」の中にある、日本最初の有人宇宙施設です。「宇宙飛行士・若田光一」さんは日本人として初めて宇宙に長期滞在し、オリンパスのデジタル一眼レフカメラ「E-3」と「ZUIKO DIGITAL」レンズ群により、地球の撮影をします。今回の滞在で、「きぼう」日本実験棟には船外実験プラットフォームが取り付けられるため、「きぼう」日本実験棟から船外実験プラットフォームに眺望を遮られずに地球を撮影できるのは、今回が最後の機会です。若田光一宇宙飛行士は、約3か月間の国際宇宙ステーション滞在後、撮影した画像と一緒に地球に帰還します。その感動の画像を、「オリンパス・スペース・プロジェクト」スペシャルサイト※2、世界各地での写真展等でご紹介する予定です。なお、このプロジェクトは、宇宙航空研究開発機構(JAXA・ジャクサ)の「きぼう日本実験棟有償利用」により実現されています。
※1 | 「地球温暖化の目撃者-岩合光昭スペシャル」サイトURL:
http://www.olympus.co.jp/jp/gww/ |
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※2 | 「オリンパス・スペース・プロジェクト」スペシャルサイトURL:
http://olympus-space-project.com/ |
デジタル一眼レフカメラ 「E-3」ならびに「ZUIKO DIGITAL」レンズについて
「E-3」は、デジタル一眼レフカメラ「オリンパスE-システム」の最上級機種です。プロユーザーや、ハイアマチュアを対象とした、最高の画質と最高の信頼性を誇るカメラです。防塵・防滴仕上げを施したマグネシウム合金ボディーは、過酷な使用条件に耐えます。二度とめぐってこない撮影機会、予備の機材を持ち込めない宇宙で、若田光一宇宙飛行士が手にする1台の「E-3」が、絶対の性能と絶対の信頼性を発揮します。「もう撮れない世界はない」という「E-3」のコンセプトにふさわしいプロジェクトです。
「ZUIKO DIGITAL」は、デジタル専用設計で、最高の画質を発揮する、「フォーサーズ規格」に準拠した交換レンズ群です。今回は、「ZUIKO DIGITAL 11-22mm F2.8-3.5」と「ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8-3.5 SWD」の二本のハイグレード・レンズが使用されます。この2本は、広角から超望遠までの広い画角を高い画質でカバーするだけでなく、防塵・防滴構造で高い信頼性を誇ります。
参考資料
- 国際宇宙ステーションとスペースシャトル
国際宇宙ステーションは、地上から約400km上空に建設される巨大な宇宙ステーション施設です。秒速約7.9km、1周約90分というスピードで地球の周りを回りながら、宇宙の特殊な環境を利用したさまざまな実験・研究などを行っています。アメリカ、日本、カナダ、ヨーロッパ各国、ロシアなどの15カ国が協力して建設・運用にあたる、「国境のない場所」です。
スペースシャトルは、NASAが開発した世界初の再使用型宇宙機です。エンデバー、ディスカバリー、アトランティス号が現在活躍中で、国際宇宙ステーションに建設物資や実験機器、宇宙飛行士を送り届けています。フロリダにある、NASAケネディ宇宙センターから打ち上げられます。 -
NASA関連英文HP:http://www.nasa.gov/ JAXA関連和文HP:http://www.jaxa.jp/ - 「きぼう」日本実験棟と若田光一宇宙飛行士
「きぼう」は、国際宇宙ステーションにおいて、日本が開発を担当する実験棟の名称で、日本初めての有人宇宙施設です。2008年3月以降、国際宇宙ステーションに日本の実験モジュール「きぼう」日本実験棟が、スペースシャトルで3回にわたって打ち上げられる計画です。これまで「きぼう」日本実験棟の2回の組立てフライトに、日本人宇宙飛行士である土井宇宙飛行士と星出宇宙飛行士の2人がすでに搭乗し、今回は、若田宇宙飛行士が日本人として初めて宇宙に長期滞在(約3ヶ月間)する予定です。滞在中には、船外実験プラットフォームを取付け、日本が自由に使えるモジュールとなる「きぼう」日本実験棟の組み立てが完成します。
若田光一宇宙飛行士は1963年、埼玉県大宮市(現・さいたま市)生まれ。1989年に日本航空入社後、1992年当時のNASDA(現JAXA)が募集していた宇宙飛行士候補者に選定され、毛利衛さん・向井千秋さん・土井隆雄さんに次ぐ4人目の日本人宇宙飛行士に選ばれました。1996年と2000年にスペースシャトルに搭乗し、次回は日本人最多の3回目の飛行となるだけでなく、日本人として初めての、国際宇宙ステーション長期滞在となります。 -
JAXA関連和文HP:http://iss.jaxa.jp/iss/jaxa_exp/wakata/ - 国際宇宙ステーションでの使用に耐えうる機材の条件
国際宇宙ステーションは、宇宙に浮かぶ閉鎖空間です。その閉鎖空間内で長期間安全に滞在するためには、打ち上げ物品はさまざまな安全基準に合格しなければなりません。材料からの有害ガス(オフガス)の発生を可能な限り抑えること、火災の原因になる材料の不使用、尖ったエッジ形状の除去など安全性の観点から、打上げる機材は、オフガス試験、減圧試験を始めとする各種試験の合格とJAXAによる安全審査の承認が必要となります。「E-3」と「ZUIKO DIGITAL LENS」およびシステムアクセサリは、これらを見事クリアしています。
また、打上げ機会は非常に限られており打ち上げ重量がコストとなるため、小型軽量であることはそのまま打上げにおけるメリットとなります。故障の際に、代替機材を打ち上げることも出来ません。「オリンパスE-システム」が持つ、小型軽量と高い信頼性は、宇宙での使用に、極めて適しています。
関連リンク
- 「オリンパス・スペース・プロジェクト」スペシャルサイト
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