2009年10月1日
シリーズ最小・最軽量を実現した工業用ビデオスコープ
「IPLEX LX」と「IPLEX LT」を発売
~優れた耐久性と使いやすさを実現~
オリンパス株式会社(社長:菊川 剛)は、エンジンや工場内の設備、ビル・マンションの給排水管など、見えない部分を分解せずに観察できる工業用ビデオスコープの新製品として、「IPLEX LX(アイプレックス・ エルエックス)」と「IPLEX LT(アイプレックス・エルティー)」を2009年10月1日から世界同時発売します。
工業用ビデオスコープ「IPLEX」シリーズは、高い機動性と高品位画質、多彩な機能による正確な検査が可能なことから、好評をいただいています。
今回発売する「IPLEX LX」と「IPLEX LT」は、機能と価格面において、最上位機種「IPLEX FX」と普及版「IPLEX MXR」の中間に位置する製品です。高い操作性と機能性に加えて過酷な使用シーンに耐えるための防塵・防滴や耐衝撃といった優れた耐久性を、「IPLEX FX」に比べて大きさは約1/3※1、重さは約半分の2.7kg(バッテリー含む)という、シリーズ最小・最軽量で実現しました。
※1 | 本体部の比較(突起部を除く体積比) |
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発売の概要
製品名 | 発売日 |
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工業用ビデオスコープ「IPLEX LX」 | 2009年10月1日 |
工業用ビデオスコープ「IPLEX LT」 | 2009年10月1日 |
主な特長
- 液晶モニターと本体ユニットを一体化した新デザインによる小型・軽量化
- 全面防塵・防滴※2と1.2メートル耐衝撃の優れた耐久性
- 「TrueFeelTM(パワーアシスト機構)」を採用したスムーズな操作性
※2 | MIL-STD-810F,Method 506.4・510.4(米国国防省規格)/IP55(IEC国際電気標準会議の塵や埃と水の浸入に対する保護等級)準拠 |
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市場導入の背景
工業用ビデオスコープは、エンジンや工場内の設備、ビル・マンションの給排水管などに加え、エコ発電として注目されている風力発電の風車ギアボックス内部検査にも使用されています。このような被検体の検査においては、高い画質や高機能に加え、ビデオスコープを携帯しながら高所を昇り降りするための機動性や携帯性、さらには雨、風、機械油など厳しい環境への耐久性が求められます。
当社ではこのようなニーズに応えるため、「IPLEX」シリーズの最上位機種「IPLEX FX」に近い性能を、同機種に比べて大きさは約1/3、重さは約半分の2.7kg(バッテリー含む)という、シリーズ最小・最軽量で実現しました。
主な特長の詳細
1.液晶モニターと本体ユニットを一体化した新デザインによる小型軽量化
液晶モニターと本体ユニットを一体化した新デザインを採用し、シリーズ最小・最軽量を実現しました。液晶モニターには6.5インチ大型・低外光反射タイプを採用しているので、強い日差しの降り注ぐ屋外においても正確な検査が可能です。
さらに、新しくデザインされたスイング式ハンドスタンドが、据え置きでも肩から掛けても快適な検査を可能にしました。スコープを本体ユニットに装着することで完全ハンズフリーによる移動を実現し、特にハシゴでの昇降が必要な高所やタービン・ボイラー付近などの狭い場所で機動性を発揮します。
2.全面防塵・防滴と1.2メートルの耐衝撃の優れた耐久性
防塵・防滴に対する耐久基準「IP55」や米国国防省の耐久基準「MIL-STD 810-510.4/506.4」、1.2メートル落下試験「MIL-STD 810-516.5」もクリアしています。突然の雨や砂塵が舞うフィールドメンテナンスの現場においても安心して作業を進めることができます。
3.「TrueFeelTM(パワーアシスト機構)」を採用したスムーズな操作性
スコープの操作部は人間工学的にデザインされており、全ての機能を片手で操作できます。またスコープ先端の湾曲機構には、「TrueFeelTM(パワーアシスト機構)」を採用しており、自動車のパワーステアリングのように軽いタッチで正確で快適な操作が行えます。
「IPLEX LX」のみの特長
- スコープの限界温度を警告する「高温感知センサー」
- 暗部から明部までクリアに映し出す画像処理アルゴリズム「WiDERTM」
- 記録画像に撮影条件を自動で記録する光学アダプター「SmartTipTM」
- 全方位型の高精度計測を可能にする「スーパーステレオ計測」※3
※3 | ステレオ計測機能(オプション)は2010年3月発売予定 |
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主な仕様
IPLEX LX | IPLEX LT | |||||||
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スコープ | ||||||||
スコープ型番 | IV8420L1 | IV8435L1 | IV8620L1 | IV8635L1 | IV8420L2 | IV8435L2 | IV8620L2 | IV8635L2 |
スコープ外径 | φ4.0 mm | φ6.0 mm | φ4.0 mm | φ6.0 mm | ||||
スコープ有効長 | 2.0 m | 3.5 m | 2.0 m | 3.5 m | 2.0 m | 3.5 m | 2.0 m | 3.5 m |
スコープ外装 | 特殊強化加工タングステンブレード | |||||||
スコープ軟性部
蛇管 |
挿入部先端から操作部側まで一定の硬さの蛇管 | 操作部先端に行くに従って徐々にやわらかくなるTTF蛇管 | 挿入部先端から操作部側まで一定の硬さの蛇管 | 操作部先端に行くに従って徐々にやわらかくなるTTF蛇管 | ||||
湾曲部湾曲角度
(4方向) |
130° | 150° | 130° | 130° | 150° | 130° | ||
質量
(バッテリー含む) |
2.7 kg | 2.8 kg | 2.8 kg | 2.9 kg | 2.7 kg | 2.8 kg | 2.8 kg | 2.9 kg |
挿入部 | ||||||||
外装 | 特殊強化加工タングステンブレード | |||||||
湾曲操作 | TrueFeelTM方式によるジョイスティック湾曲操作 | |||||||
高温感知センサー | 2段階高温警告 | - | ||||||
操作部 | ||||||||
外径寸法
(W x H x D) |
93 mm x 192 mm x 311 mm(突起部含まず) | |||||||
質量 | 約 750 g(挿入部、ユニバーサルケーブルを含まず) | |||||||
一発操作ボタン | 以下の機能が操作部の専用クイックアクセスボタンで操作可能:
ライブ画像表示、WiDERTMゲインコントロール (IPLEX LXのみ)、明るさ調整、画像のズーム、観察画像のフリーズ/記録、メニュー表示、リトリーブ画像表示/サムネイル画像表示 |
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本体 | ||||||||
外径寸法
(W x H x D) |
本体のみ: 227 mm x 189 mm x 64 mm
操作部含む: 239 mm x 215 mm x 99 mm |
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液晶モニター | 6.5型インチ全天候型液晶モニター | |||||||
電源 | DC駆動: 専用バッテリー/10.8 V (2時間駆動) | |||||||
AC駆動: 100 V ~ 240 V, 50/60 Hz (標準ACアダプター接続による) | ||||||||
ビデオ信号出力 | RCAビデオピン端子 | |||||||
USB端子 | A端子、Ver.2.0準拠 | |||||||
画像処理機能 | ||||||||
ズーム/明るさ
調整機能 |
3ステップデジタルズーム、8ステップデジタル明るさ調整 | |||||||
ゲイン調整機能 | 独自の明るさバランス技術WiDERTM機能付き
3ステップゲイン調整 |
- | ||||||
タイトル入力機能 | 半角英数字30文字以内 | |||||||
画像記録機能 | ||||||||
記録メディア | USB フラッシュメモリー (1GB標準添付、当社指定のUSBフラッシュメモリー) | |||||||
プリントスクリーン
機能 |
メニューによる選択式、画面表示している日付、時刻、タイトル、OLYMPUSロゴを画像に重畳可能 | |||||||
サムネイル
画像表示 |
記録されている画像を9分割でサムネイル表示が可能 | |||||||
静止画記録 | 解像度: H 640 x V 480 (Pixel), PAL: H 768 x V 576 (Pixel) | |||||||
記録方式: JPEG圧縮 (Exif2 準拠) | ||||||||
静止画ファイルサイズ: 約 300 KB (1 GBフラッシュメモリーに約3,400枚の静止画記録が可能) | ||||||||
動画記録 | 解像度: H 640 ×V 480 (Pixel) | |||||||
記録方式: AVI | ||||||||
動画ファイルサイズ: 1秒間で約 500 KB (1GBフラッシュメモリーに約30分の動画記録が可能) | ||||||||
ステレオ計測機能 - IPLEX LXのオプション機能 | ||||||||
2点間計測 | 指定した2点間の距離を算出 | - | ||||||
線基準計測 | 2点間を結んだ仮想線から任意のポイントまでの距離を算出 | |||||||
面基準計測 | 3点間を結んだ仮想面から任意のポイントまでの深さ・高さを算出 |
※ | ステレオ計測機能は2010年3月に発売予定です。 |
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