2010年7月9日
7月14日(ナイシ)は"内視鏡の日"※1
「内視鏡検査に関する意識アンケート」2010年調査結果
上部および大腸内視鏡検査の体験者が薦める受診方法のトップは
「鎮静・鎮痛剤を使用する施設で、モニターを見ながら医師の説明を聞きながらの検査」
大腸内視鏡検査の体験者が薦める受診方法の2位以下には、
トイレ関連と女性特有の回答が多数
オリンパスメディカルシステムズ株式会社(社長:森嶌 治人、以下オリンパス)は、「内視鏡検査に関する意識アンケート」の2010年調査結果を、オリンパス運営の健康応援ポータルサイト「おなかの健康ドットコム」にて、本日より公開します。
今年のアンケート結果の主な特徴は、設問「内視鏡検査を親しい方に薦めるとしたら、どんな形での検査を推薦しますか?」に対する回答の以下2点です。
[1] | 上部内視鏡検査※2(Q4)/大腸内視鏡検査※3(Q9)ともに、回答者数のトップは「鎮静・鎮痛剤を使用する施設で、モニターを見ながら医師の説明を聞きながらの検査」であること |
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[2] | 大腸内視鏡検査(Q9)の回答者数の2位以下では、男女とも下剤の服用場所としてトイレの設備を気にする回答が多いほか、女性特有の回答も多いこと |
また、内視鏡検査を実施する側の専門家のご意見として、田坂記念クリニック・山口芳美先生に、今回のアンケート結果全般についてのご講評および、各設問についてのコメントをいただきました。
さらに、内視鏡検査を受けない理由として多数の回答があった「費用がどの程度かかるのか分からなかった」と「病院の選び方が分からなかった」については、本アンケートの結果詳細を発表している「おなかの健康ドットコム」上に参考資料をご用意しています。
オリンパスは世界を代表する内視鏡メーカーとして、胃がんや大腸がんの早期発見・早期治療などに役立つ内視鏡検査について、「内視鏡の日」をきっかけに、より多くの皆様にご理解いただきたいという願いから、毎年このような意識調査と結果発表を行っています。 なお2010年は、内視鏡誕生から60周年※4の年となります。
※1 | 日本記念日協会より、(財)内視鏡医学研究振興財団が2006年7月に認定を受けました。 |
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※2 | 食道、胃、十二指腸を検査。内視鏡は口または鼻から挿入します。 |
※3 | 大腸を検査。内視鏡は肛門から挿入します。 |
※4 | 東大分院の医師と当社の共同研究により、世界初の胃内撮影用カメラが発明された1950年を起点としています。 |
アンケート結果全般についてのご講評 : 田坂記念クリニック・山口芳美先生
今回のアンケート結果では、以下の4点が印象的でした。
[1] | 「どんな内視鏡検査を推薦するか」という設問に、「鎮静・鎮痛剤を使用する施設でモニターを見ながら医師の説明を聞きながらの検査」という回答が多かったこと |
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[2] | 大腸内視鏡検査について、特に女性に「男女別のトイレがある施設での検査」「トイレが多い施設での検査」という回答が多かったこと |
[3] | 「内視鏡を受けない理由」という設問に、「自覚症状がないから」という回答が多かったこと |
[4] | 「内視鏡検査後の感想」という設問に「病気の不安が解消されたので受けてよかった」という回答が最も多かったこと |
上記[1][4]については、実際に受けている方が回答された結果ですので、参考にされると良いと思います。内視鏡検査は鎮静・鎮痛剤を使用することで、リラックスして受けて頂くことができますし、検査を受けたその日のうちに、ご自身の体の中の画像を見ながら医師の説明を聞くことができます。医師の説明は、モニターを見ながらリアルタイムで聞いて頂く方法と、検査終了後、内視鏡で撮影した数十枚の画像を見ながら聞いて頂く方法をとる施設がありますので、検査の予約をされる際にお問合せいただくと良いと思います。なお、鎮静・鎮痛剤を全身麻酔と思われている方が多いのですが、全身麻酔とは異なり、検査の緊張をやわらげるためのものですのでご安心ください。
上記[2]ですが、大腸内視鏡検査は検査前に大腸の中を空にする必要があるため下剤を服用していただきますが、特に女性が、トイレの個数や男女別の有無、待合室が男女別になっているかなど、当日施設で下剤を服用する環境を気にされていることがわかりました。それに対して、男性は、前日自宅などで服用することを推薦される方が多いようでした。検査前に実際にトイレや待合室を見学に来られる方もいらっしゃいますが、トイレの個数や男女別であるかどうか、さらには洗浄機能がついているか、また、アンケートでは液体より錠剤タイプの下剤を服用する検査を推薦される方が多かったようですが、下剤のタイプなどについても、検査前に検査実施機関にお問合せいただくと良いと思います。
また、上記[3]については、早期がんには自覚症状がありません。早期がんで発見できれば開腹せずに内視鏡的に治療ができますので、40歳を過ぎたら定期的な検診を心がけていただきたいと思います。
アンケート概要
対象: | 全国20才以上の男女 |
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方法: | インターネット調査。
オリンパス運営の健康応援ポータルサイト「おなかの健康ドットコム(http://www.onaka-kenko.com/)」上で実施 |
期間: | 2010年4月7日~5月10日 |
回答者数: | 6,175名 |
アンケート結果の概要
本アンケート結果は、胃や食道を対象とした「上部内視鏡検査」と、大腸を対象とした「大腸内視鏡検査」について各5問ずつの他合計11問の設問と回答で構成され、回答結果は性別による差が大きいため、男女別で集計しております。
詳細は「おなかの健康ドットコム」(http://www.onaka-kenko.com/)でご覧いただけますが、概要(選択式の設問については最多の回答)を以下にご紹介します。
<上部内視鏡検査(食道、胃、十二指腸を検査)について>
Q1 | 過去に上部内視鏡検査(食道、胃、十二指腸を検査)を受けたことがありますか? | |
→ | ある 男性:44.2% 女性:31.9% / ない 男性:45.8% 女性:68.1% | |
Q2 | 上部内視鏡検査後の感想をお聞かせ下さい | |
→ | 男性:病気の不安が解消されたので受けてよかった
女性:病気の不安が解消されたので受けてよかった |
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Q3 | 上部内視鏡検査を初めて受けたきっかけを教えてください | |
→ | 男性:医師に薦められたから
女性:自覚症状があったから |
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Q4 | 上部内視鏡検査を親しい方に薦めるとしたら、どんな形での検査を推薦しますか? | |
→ | 男性:鎮静・鎮痛剤を使用する施設で、モニターを見ながら医師の説明を聞きながらの検査
女性:鎮静・鎮痛剤を使用する施設で、モニターを見ながら医師の説明を聞きながらの検査 |
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Q5 | 上部内視鏡検査を受けない理由を教えてください | |
→ | 男性:自覚症状がないから
女性:自覚症状がないから |
<大腸内視鏡検査について>
Q6 | 過去に大腸内視鏡検査を受けたことがありますか? | |
→ | ある 男性:22.4% 女性:12.8% / ない 男性:77.6% 女性:87.2% | |
Q7 | 大腸内視鏡検査後の感想をお聞かせ下さい | |
→ | 男性:病気の不安が解消されたので受けてよかった
女性:病気の不安が解消されたので受けてよかった |
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Q8 | 大腸内視鏡検査を初めて受けたきっかけを教えてください | |
→ | 男性:医師に薦められたから
女性:自覚症状があったから |
Q9 大腸内視鏡検査を親しい方に薦めるとしたら、どんな形での検査を推薦しますか?
男性 | 女性 | |||
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1位 | 鎮静・鎮痛剤を使用する施設で、モニターを見ながら医師の説明を聞きながらの検査 | 15.09% | 鎮静・鎮痛剤を使用する施設で、モニターを見ながら医師の説明を聞きながらの検査 | 12.59% |
2位 | 大きな病院での検査 | 10.76% | 男女別のトイレがある施設での検査 | 10.05% |
3位 | 前日自宅などで下剤を服用してからの検査 | 9.25% | トイレが多い施設での検査 | 8.61% |
4位 | 洗浄機能付きのトイレがある施設での検査 | 7.74% | 同性の医師による検査 | 7.76% |
5位 | トイレが多い施設での検査 | 7.68% | 洗浄機能付きのトイレがある施設での検査 | 7.70% |
Q10 | 大腸内視鏡検査を受けない理由を教えてください | |
→ | 男性:自覚症状がないから
女性:自覚症状がないから |
<その他>
Q11 | 内視鏡検査のイメージについてお聞かせ下さい | |
→ | 男性:検査結果が正確にでそう
女性:受ければ安心できそう |
内視鏡検査について
内視鏡検査は、主に健康診断の一種として任意で行う人間ドックや、がん検診の一次検診で陽性反応が出た人に対する精密検査および、痛みなどの自覚症状がある人に対しその原因をつきとめるための検査として行われます。
内視鏡検査に関する参考資料
○内視鏡検査を実施している(日本消化器内視鏡学会による専門医制度を取得している)病院を紹介しているwebページ(以下URLから「指導施設一覧」へ進む)
http://www.jges.net/gseido/index.html
○内視鏡検査の費用例を紹介しているwebページ
http://www.onaka-kenko.com/endoscope-closeup/endoscopy-qa/qa_06.html#qa01
内視鏡誕生から60周年
1950年に内視鏡の前身である胃カメラが誕生してから今年で60周年になります。この間内視鏡は、胃がんや大腸がんをはじめとした多くの消化管の疾患において、検査だけでなく、苦痛の少ない治療も行える医療機器として様々な発展を遂げており、今後もさらなる発展が期待されています。
内視鏡60周年記念キャラクター | 代表的な内視鏡 |
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