2011年11月1日
解像力と色再現性に優れたカラーカメラのフラッグシップ機
顕微鏡用デジタルカメラ「DP73」を発売
オリンパス株式会社は、高い解像力・色再現性を持つ顕微鏡用デジタルカメラ「DP73」を発売し、2011年11月28日から日本で、その後海外で順次発売します。「DP73」は、2008年7月に発売した当社顕微鏡向けカラーデジタルカメラのフラッグシップ機「DP72」の後継機で、生物顕微鏡および工業用顕微鏡に組み合わせて使用することができます。解像力と色再現性のさらなる向上により、観察対象物のより微細な構造や、わずかな色の違いの見極めが可能です。
製品名 | 発売日 |
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顕微鏡用デジタルカメラ「DP73」 | 2011年11月28日※1 |
※1 | 工業顕微鏡向けは2011年12月中旬より発売 |
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主な特長の概要
- 最大1728万画素の高解像度を持ち、偽色やモアレを抑える「ファインディテール処理」で解像力をより強化
- これまで再現が難しかった、茶・青・紫などのわずかな色の違いを表現
- 豊かな階調表現を実現する「WiDER(ワイダー)」の採用
市場導入の背景
顕微鏡用カラーデジタルカメラは、生物研究・医学・産業分野※2など幅広い分野において、観察画像の表示・撮影・記録のために使用されています。これらの分野で、観察対象物のより微細な構造や、わずかな色の違いの見極めに対するニーズが高まっていることを受け「DP73」を導入します。
※2 | サンプルの微細な構造やわずかな色の違いの見極めが必要な生物研究分野、標本をモニターに映し出し複数の人で観察・記録をするカンファレンスなどで利用される医学分野、サンプル表面の微細観察、欠陥検出を目的とする産業分野など |
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主な特長の詳細
1. 最大1728万画素の高解像度を持ち、偽色やモアレを抑える「ファインディテール処理」で解像力をより強化
201万画素のカラーCCDを画素シフトすることで、前機種「DP72」で最大1280万画素だった撮り込み画像サイズを最大1728万画素まで高めました。さらに、従来の1画素1色(3×3)の画素シフトに加え、1画素で3色(RGB)の画像取得を可能にした3CCDモードの採用により、より解像力の高い画像を取得することができます。また、解像感の劣化につながる偽色やモアレを抑えるため、当社のデジタル一眼レフカメラにも使用されている技術「ファインディテール処理」を採用しました。
2. これまで再現が難しかった、茶・青・紫などのわずかな色の違いを表現
広範囲の色調を再現する色空間、AdobeRGB※3をサポートしています。さらに、新色再現アルゴリズムを搭載し、これまで表現が難しかった茶・青・紫などのわずかな色の違いも再現します。また、回路系ノイズの低減、画像処理の最適化などを図ることにより、ISO100~1600の高感度撮影の実現と、ノイズの少ない、明るく鮮明な蛍光画像を取得することができます。
※3 | 色再現性はご使用になるモニターの特性に依存します。AdobeRGBモードで撮影した画像を正しく表示するには、AdobeRGBに対応したモニターが必要です。 |
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3. 豊かな階調表現を実現する「WiDER(ワイダー)」※4の採用
当社の顕微鏡用デジタルカメラにおいて初めて、画像の領域ごとに明るさやコントラストを調整する機能であるトーンカーブやゲインを最適化する「WiDER」を採用しました。これにより、白とびや黒つぶれのない、豊かな階調表現を実現しています。
※4 | 「WiDER(Wide dynamic extended range)」:画像の白とびや黒つぶれを解決する、画像処理アルゴリズム。ダイナミックレンジ※5を大幅に拡げる演算処理により、暗部から明部に至るまで、豊かな階調で人間の目視に近い感覚の表示を可能にしています。「WiDER」搭載の機種は、価格が異なります。 |
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※5 | 明暗比を忠実に再現できる最小レベルから最大レベルまでの範囲。 |
主な仕様
カメラ方式 | 単板カラーCCD画素シフト方式 冷却: ペルチェ冷却(最大:室温-10℃) | |
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撮像素子 | サイズ | サイズ: 1/1.8型 有効画素: 201万画素 カラーCCD |
スキャン方式 | プログレッシブスキャン方式 | |
レンズマウント | Cマウント | |
画素サイズ | 4800×3600(画素シフト、3CCDモードあり)/2400×4800(画素シフト、3CCDモードあり)/1600×1200(1×1、3CCDモードあり)/800×600(1×1)/800×600(2×2)/ROIあり | |
ISO感度 | ISO 100/200/400/800/1600相当 | |
A/D | 14bit(16bitモード画像での有効bit数は12bit) | |
露出制御 | 露出モード | Auto/SFL-Auto/Manual |
露出補正 | 露出範囲:±2.0EV 1/3EVステップ | |
露出時間 | 23µ秒~60秒 | |
測光方式 | フルイメージ/30%/1%/0.01% | |
ビニング | 2×2 | |
動画フレームレート※6 | 1600×1200(1×1):15fps/800×600(1×1):15fps/800×600(2×2):27fps | |
静止画像取込時間※6 | 4800×3600(1×1):約4秒 | |
色空間 | sRGB、AdobeRGB | |
画像ファイルフォーマット | cellSens、OLYMPUS Streamによる | |
搭載OS | Windows7 Professional(64bit)日本語版 | |
外形
寸法・質量 |
コントローラ | 100mm(W)×338mm(H)×381mm(D)(突起含まず)/約7.6kg |
インターフェースケーブル | 約2.8m/約0.23kg | |
外部トリガ ケーブル | 約0.2m/約0.4g |
※6 | 露出時間が23µ秒~66m秒の場合。同時に大量のタスクが実行されているときは、処理速度が遅くなることがあります。 |
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