オリンパスイメージング株式会社（社長：小川 治男）は、「マイクロフォーサーズシステム規格」準拠の標準ズームレンズで、ズーム全域開放F2.8を実現した「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO」を2013年11月下旬に発売します。本レンズは防塵防滴構造を有したプロユースに堪える高性能レンズのカテゴリー「M.ZUIKO PRO」として最初のレンズとなります。

「OLYMPUS OM-D E-M1」の発売に合わせて、マイクロフォーサーズシステム規格のレンズ群に、「M.ZUIKO PRO」を新たに設けます。本レンズはこの第一弾として、35mm判換算で24-80mm相当の焦点域をカバーする大口径標準ズームです。防塵防滴性能に加え、ズーミングにより開放F値が変化しないことは、プロ写真家が高性能レンズに求める要望のひとつです。本製品の開放F値はズーム全域で2.8の明るさを保ち、高度な作画の要求に応えます。

また、本製品は「マイクロフォーサーズシステム規格」の特徴を生かし、ズーム全域F2.8でありながら高性能と小型軽量を両立させました。オリンパス独自の"MSC（Movie & Still Compatible）機構"を搭載し、「OLYMPUS OM-D E-M1」との組み合わせでは俊敏で高精度なAFを可能としています。また、「スナップショットフォーカス機構」を進化させた「マニュアルフォーカスクラッチ機構」を搭載し、距離目盛を使った撮影スタイルができるようになっています。

マイクロフォーサーズシステム規格の新しいレンズカテゴリーは、「M.ZUIKO PRO」に加え、高画質高性能な単焦点レンズのカテゴリー「M.ZUIKO PREMIUM」と「M.ZUIKO」の3つとなり、今後はカテゴリーに沿った製品作りを行なっていきます。

発売の概要

カテゴリー	製品名	希望小売価格	発売予定日
交換レンズ	「M.ZUIKO DIGITAL ED　12-40mm F2.8 PRO」（ブラック）	107,000円（税込112,350円）	2013年11月下旬

主な特長

1. ズーム全域開放F2.8固定で小型軽量と優れた描写性能を実現
2. 撮影するフィールドを拡大する、防塵防滴性能
3. "MSC機構"搭載で、高速かつ静粛なオートフォーカス
4. スナップショットフォーカス機構を進化させた、マニュアルフォーカスクラッチ機構
5. 全域で20cmまでよれる、最大撮影倍率0.6倍（35mm判換算）のマクロ性能

主な特長の詳細

1.ズーム全域開放F2.8固定で小型軽量と優れた描写性能を実現
本製品では「マイクロフォーサーズシステム規格」の特徴を生かして、F2.8の開放絞り値をズーム全域で達成しながら、35mm判換算で24-80mm相当の標準領域をカバーする小型軽量レンズを実現しました。
また、今まで好評だった、フォーサーズ規格のHIGH GRADEレンズを超える高画質・高性能な小型軽量レンズにするために、HDレンズを使った薄肉の大口径接合レンズや、DSA（大偏肉非球面）レンズやEDAレンズなどの非球面レンズ、EDレンズ・HRレンズなどの硝材を効果的に使用するとともに、ゴーストやフレアを徹底的に排除するZERO（Zuiko Extra-low Reflection Optical）コーティングなど最新の製造技術を組み合わせて使用しています。
また、自然なぼけ味を出すため、絞り羽根7枚の円形絞りを採用しています。

2.撮影するフィールドを拡大する、防塵防滴性能
防塵防滴ボディーとの組み合わせで撮影を楽しんでいただくために、防塵防滴性能を搭載しました。レンズ先端やマウント部分だけでなく、6箇所のシーリングを配し、防塵防滴性能を上げています。また、（フォーサーズ規格HIGH GRADEレンズで養った）レンズ内の空気の出入り口を防水と通気性を兼ね備えた素材で確保し、防塵防滴性能でありながらスムーズなズーミングの操作性を確保しています。

3.リニアモーターによる"MSC機構"搭載で、高速かつ静粛なオートフォーカス
本レンズに搭載した"MSC（Movie and Still Compatible）機構"は、軽量かつ少ないレンズ枚数で、高速かつ静粛なピント合わせを実現するために開発した先進の光学設計技術です。動作音の原因になるギアを排除し、サブミクロン精度に仕上げた金属軸（シャフト）と素早い動きに対応できるリニアモーター駆動方式を採用することで、ダイレクトにフォーカス用レンズを駆動させます。本レンズでは、この"MSC機構"を用いたインナーフォーカス方式を採用し、レンズ2枚を接合した小型・軽量フォーカスユニットでピント合わせをおこないます。これにより、俊敏で静粛なオートフォーカス駆動を実現しています。スムーズなオートフォーカス動作により、静止画だけでなく動画でもストレスなく快適な撮影を楽しめます。

4.スナップショットフォーカス機構を進化させた、マニュアルフォーカスクラッチ機構
今まで広角レンズに採用していたスナップショットフォーカス機構を進化させ、なめらかなマニュアルフォーカスとして使えるマニュアルフォーカスクラッチ機構として搭載しています。フォーカスリングを手前に引くことで距離目盛が現れ、通常のマニュアルフォーカスとして使用できるだけでなく、スナップショットフォーカス同様に指定の距離へフォーカスが瞬時に移動する機能としても使用できます。
また、マニュアルフォーカスクラッチ機構では、フォーカスリングは無限に回転することなく、距離目盛の範囲内で回転するので、従来からのマニュアルフォーカスレンズと同様な使い方が可能です。

5.全域で20cmまでよれる、最大撮影倍率0.6倍（35mm判換算）のマクロ性能
マクロモードなどの切換え操作無しでズーム全域の最短撮影距離20cmを実現しています。望遠端では、レンズ先端7cmの接写が可能。最大撮影倍率0.3倍（35mm判換算で0.6倍）のクローズアップ撮影が可能です。また広角端でもレンズ先端から9cmまで主要被写体に近づけるので、遠近感を誇張したワイドマクロ撮影など幅広い用途に応えます。

「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8」の主な仕様

焦点距離	12-40mm
35mm判換算	24-80mm相当
レンズ構成	9群14枚（EDレンズ 2枚、EDAレンズ 1枚、HRレンズ 2枚、HDレンズ 1枚、DSAレンズ 1枚、非球面レンズ 2枚）
画角	84°-30°
最短撮影距離（m）	0.2m
最大撮影倍率	0.3×
35mm判換算	0.6×相当
最近接撮影範囲	58×44mm
絞り羽枚数	7枚（円形絞り）
最大口径比	F2.8
最小口径比	F22
フィルターサイズ	Φ62mm
大きさ（最大径×全長）	Φ69.9×84.0
質量	382g
同梱品	レンズキャップ（LC-62D）、レンズリアキャップ（LR-2）、レンズフード（LH-66）、レンズケース（LSC-0918）、取扱説明書、オリンパス国際保証書

別売関連製品

製品名	希望小売価格	発売日
プロテクトフィルター「PRF-D62 PRO」	4,500円（税込4,725円）	2013年10月下旬
レンズフード「LH-66」	5,500円（税込5,775円）
レンズキャップ「LC-62D」	1,000円（税込1,050円）

プロテクトフィルター「PRF-D62 PRO」
マルチコートを採用した、フィルター径φ62mmの超軽量・薄型のプロテクトフィルターです。ガラス外周に黒塗り加工を施し、内面反射軽減効果もあります。

レンズフード「LH-66」
「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8」専用のレンズフード。レンズの上質なデザインにマッチするよう、金属製の素材を採用しています。新たにフードのはずれ防止のロック機構がついています。

レンズキャップ「LC-62D」
新しくデザインされた、薄型のレンズキャップです。薄いデザインながら便利な内つまみ式のため、レンズフードを取り付けたまま、キャップの脱着が可能です。

プロテクトフィルター 「PRF-D62 PRO」	レンズフード「LH-66」
レンズキャップ「LC-62D」

M.ZUIKO DIGITALレンズ群の新カテゴリーについて

「OM-D E-M5」の発売以来、ハイグレードなレンズシリーズのご要望を多くいただき、それに値するレンズラインアップとして「M.ZUIKO PRO」のカテゴリーを設けました。それとともに既存のレンズ群を「M.ZUIKO PREMIUM」、「M.ZUIKO」とし、3つのカテゴリーに定義しています。今後はこの3つのカテゴリーに沿った魅力的な製品を開発する予定です。

「M.ZUIKO PRO」
高い光学性能と防塵防滴を有しどんな環境下でも常に高画質を提供する、プロフェッショナルシリーズ

「M.ZUIKO PREMIUM」
高い光学性能によりシャープで柔らかいボケが楽しめる、高画質単焦点レンズシリーズ

「M.ZUIKO」
小型軽量で軽快に撮影が楽しめる、スタンダードレンズシリーズ