2014年11月20日
生物用共焦点レーザー走査型顕微鏡で約120nm(ナノメートル)※1の分解能と深部観察を実現する
超解像イメージングソフトウエア「FV10-OSRASW」
シリコーン浸対物レンズ「UPLSAPO100XS」
オリンパス株式会社(社長:笹 宏行)は、科学事業の新製品である顕微鏡用の超解像イメージングソフトウエア 「FV10-OSRASW」とシリコーン浸対物レンズ「UPLSAPO100XS」を、分子生物関連の国内最大級の学会である「第37回日本分子生物学会年会」※2に展示します。
※1 | 1ナノメートルは100万分の1ミリメートル |
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※2 | 2014年11月25日(火)~11月27日(木)にパシフィコ横浜にて開催 |
超解像イメージングソフトウエア「FV10-OSRASW」(2014年9月30日発売)とシリコーン浸対物レンズ「UPLSAPO100XS」(2014年10月1日発売)は、生物用共焦点レーザー走査型顕微鏡「FLUOVIEW(フロービュー)FV1200」と組み合わせることで、従来の「FV1200」では実現できなかった約120nmの分解能※3(一般的な光学顕微鏡の分解能は約200nm)と高倍率で、0.2mmまでの深部観察を実現します。細胞の深部まで立体的に超解像で観察することにより、タンパク質や神経などの役割・機能を解明し、創薬や新しい領域への応用を目指す生命科学の研究分野への貢献が期待されます。従来お使いの「FV1200」※4へ本ソフトウエアを追加すれば、今までの操作性を損なうことなく超解像観察が実現でき、コストパフォーマンスにも優れています。
そして、シリコーン浸対物レンズ※5「UPLSAPO100XS」は、当社シリコーンオイル浸対物レンズにおける最高倍率を実現し、標本組織の表面からの深部観察においてより高解像度の観察が行えます。また、長時間にわたり時間経過ごとの変化を観るタイムラプス観察にも適しています。
※3 | 2点間または2線間を見分ける能力。対象物を“細かく観察できる限界”のこと |
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※4 | 高感度検出器「FV12-HSD」(既存製品)が搭載されたもの |
※5 | 観察対象物との間に「シリコーンオイル」を満たして観察する生物顕微鏡用の対物レンズです。常温(23℃)はもちろん生体の温度に近い37℃環境下でも乾燥や固着することなく、屈折率が細胞と近いという特性を持つため、細胞の深部まで、明るく解像力の高い画像で観察することが可能です。同レンズ群は、2010年11月に当社が世界で初めて(※6)発売し、好評をいただいています。 |
※6 | 生物顕微鏡用対物レンズにおいて(2010年10月28日時点、当社調べ) |
超解像観察前後の比較画像 | シリコーン浸対物レンズ
「UPLSAPO100XS」 |
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(左は「FV1200」のみ、右は「FV1200」と「FV10-OSRASW」を組み合わせた超解像観察画像)
サンプル:内耳コルチ器/提供:大阪大学大学院 生命機能研究科・医学系研究科 加納 初穂 先生、神谷 透 先生、月田 早智子 先生 |
(科学事業とは)
「ライフサイエンス・産業事業」は、2014年4月1日より「科学事業」に名称を変更しました。
「医療」および「映像」と並ぶ、オリンパスの3大コア事業のひとつで、主な製品は光学顕微鏡と工業用内視鏡および非破壊検査機器です。科学事業はこれらを通して、医療・生命科学・産業分野における研究開発、生産現場における品質向上、航空機や大型プラントなどの検査による社会インフラの安心・安全確保に貢献しています。
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