2015年4月8日
検査中のスコープ形状をリアルタイムに3次元画像で描出
細径のハイビジョン対応・高画質大腸ビデオスコープを発売
オリンパス株式会社(社長:笹 宏行)は、医療事業の新製品として大腸がんなどの検査・治療に使用される消化器内視鏡「PCF-H290DL/I」を、2015年4月9日から国内で販売開始します。細径でハイビジョン対応の大腸ビデオスコープシリーズでは初めて「Scope Guide※1」機能に対応しました。
大腸は4つの急峻な屈曲部と約120~150cmの長さを持つ臓器で、内視鏡による検査・治療においては、挿入性と受診者の負担軽減が課題となっています。「PCF-H290DL/I」は、ScopeGuide機能に対応し、挿入性の向上をサポートする技術を搭載したことにより、この課題解決を目指した新製品です。
なお、5月29日から31日に名古屋国際会議場で開催される「第89回 日本消化器内視鏡学会総会(会長:藤田保健衛生大学 消化管内科学講座 平田 一郎教授)」で本製品の展示を行います。
※1 | 大腸内のスコープ形状と位置を三次元的な画像でリアルタイムに抽出する機能で、別途内視鏡挿入形状観測装置「UPD-3」と組み合わせて使用します。 |
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発売の概要(国内)
販売名 | 発売日 |
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EVIS LUCERA ELITE 大腸ビデオスコープ OLYMPUS PCF-H290D シリーズ※2 | 2015年4月9日 |
※2 | 内視鏡検査を行うには、当社製の内視鏡ビデオスコープシステム「EVIS LUCERA」、「EVIS LUCERA SPECTRUM」「EVIS LUCERA ELITE」などのビデオプロセッサ、高輝度光源装置、ビデオモニタとの接続が必要です。 |
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主な特長の概要
- 大腸内視鏡検査をサポートするScopeGuide機能に対応
- 挿入性の向上と苦痛の低減に貢献する3つの機能を搭載
- ハイビジョン対応の高画質
当社は戦略的事業拡大に向けグループの再編を行い、2015年4月1日より、オリンパスメディカルシステムズ(株)の機能は会社分割により一部を除いてオリンパス(株)に承継されました。医療事業は「消化器科」、「外科」、「泌尿器科婦人科」、「耳鼻科」、「医療サービス」の5事業ユニットで構成されており、本大腸ビデオスコープは「消化器科」の製品です。
市場導入の背景
当社は2012年11月に内視鏡ビデオスコープシステム「EVIS LUCERA ELITE」を市場に導入して以来、高精彩画像で通常観察・近接拡大観察をボタン一つで切り替える機能が搭載されたスコープ、経鼻挿入も可能な極細の高画質なスコープなどを順次発売し、スコープのラインアップを拡充してきました。また、課題である内視鏡の操作性の向上や、患者様の苦痛軽減を目指した機能の開発にも取り組んでいます。今回発売する「PCF-H290D シリーズ」は、細径・ハイビジョン対応の高画質を実現し、さらに操作性の向上に貢献するScopeGuide機能に対応しました。通常の検査・治療だけでなく大腸内視鏡の挿入方法に関する教育にも役立てられています。
主な特長の詳細
1. 大腸内視鏡検査をサポートするScopeGuideに対応
内視鏡挿入形状観測装置「UPD-3」と組み合わせて使うことにより、検査中の大腸内のスコープ形状と位置を3次元的な画像でリアルタイムに抽出することができます。検査時の実際のスコープの動きとモニター上の3次元表示をより自然に同期させることで、ストレスの無い観測に貢献します。
2.挿入性向上と苦痛の低減に貢献する3つの機能を搭載
操作者の操作性向上や患者様の苦痛軽減を目指した3つの技術が搭載されています。屈曲した形状の大腸でスムーズな挿入を行えるよう、腸壁にスコープが当たると自然に曲がる「受動湾曲」機能や、大腸の形状や長さによって操作者の手元側の力をより効率的に先端に伝えるための「高伝達挿入部」そして手元で挿入部の硬度を変えられる「硬度可変」機能を搭載しました。これにより、検査効率の向上と患者様の苦痛の軽減に貢献します。
3.ハイビジョン対応の高画質
高画質と170°の広い視野角により、詳細な観察をサポートします。また、明るくなった「狭帯域光観察(NBI)※3」との組み合わせにより、病変の早期発見に貢献します。
※3 | 狭帯域光観察(Narrow Band Imaging=NBI)。粘膜表面の微細な血管やその模様を観察しやすくするために、血液中のヘモグロビンに吸収されやすい2つの狭帯域の光を照射することで、組織が強調表示される観察方法 |
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