自動車部品をはじめとした金属部品の検査・品質管理部門で活躍 倒立金属顕微鏡「GX53」を新発売画像解析ソフトウエア「OLYMPUS Stream」、V2.3へバージョンアップ

2017年11月2日

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オリンパス株式会社（社長：笹 宏行）は、科学事業の新製品として、金属部品の観察・検査に適した倒立金属顕微鏡「GX53」を2017年11月2日から全世界で発売します。また観察画像の解析が行えるソフトウエア「OLYMPUS Stream」も新たにバージョンアップします。

倒立金属顕微鏡はサンプルを下から観察するタイプの顕微鏡で、サンプル面の傾きを調整することなく、厚みや重さのあるサンプルも検査できるのが特徴です。自動車をはじめ、あらゆる産業で利用される部品に使用される金属の組織検査や、プリント基板などの電子部品の断面観察などに適した顕微鏡です。

今回発売する「GX53」は、新たにLED光源を使用し超寿命・省電力を実現しています。またGXシリーズとして初めてMIX観察^※1ユニットを搭載したことで、従来の観察方法よりも表面の組織などを明瞭に観察することが可能です。さらにバージョンアップした画像解析ソフトウエア「OLYMPUS Stream」で画像合成することにより、光の反射を起こしやすいサンプルでもハレーション^※2のないクリアな画像を提供できます。そして観察方法や明るさなどの観察条件を保存できる観察条件記録機能により、ユーザーの作業効率を向上し快適な検査をサポートします。

※1 色情報を含めた全体像の観察に適した「明視野観察」や金属の組織・構成物の特性を鮮明な干渉色で浮かび上がらせる「簡易偏光観察」などの観察法と、細かい構造や傷の検出に優れた「暗視野観察」を組み合わせた観察法。

※2 画像を撮影した際に、光の当たった部分が反射して白飛びする現象。

発売の概要

商品名	発売日
倒立金属顕微鏡 「GX53」	2017年11月2日
画像解析ソフトウエア「OLYMPUS Stream V2.3」	2017年11月2日

主な特長

• 表面の組織や構造などを明瞭に観察できる「MIX観察」機能を新搭載
• 光の反射を起こしやすいサンプルでもクリアな画像を提供
• 観察条件を全て記憶できる観察条件記録機能で、ユーザーの作業効率向上をサポート

主な特長の詳細

1.　表面の組織や構造などを明瞭に観察できる「MIX観察」機能を新搭載

GXシリーズとして初めて、LED光源を用いたMIX観察ユニットを搭載しました。「MIX観察」は、色情報を含めた全体像の観察に適した「明視野観察」や金属の組織・構成物の特性を鮮明な干渉色で浮かび上がらせる「簡易偏光観察」などの観察法と、細かい構造・傷の検出に優れた「暗視野観察」を組み合わせ、それぞれのメリットを生かした観察が一枚の画像で行える機能です。これにより、サンプルの色味や全体像と細かい傷や組織の状態がひと目で観察できます。

プリント基板の断面

2.　光の反射を起こしやすいサンプルでもクリアな画像を提供

バージョンアップした画像解析ソフトウエア「OLYMPUS Stream」に、異なる方向から部分照射できる暗視野観察照明を組み合わせることで、光の反射を起こしやすいサンプルでもハレーションのないクリアな画像を提供できます。

3.　観察条件を全て保存できる観察条件記録機能で、ユーザーの作業効率向上をサポート

「GX53」と「OLYMPUS Stream」の組み合わせにより、観察方法や明るさ、対物レンズの種類などの観察条件を保存することができます。頻繁に行う観察の条件や他の作業者の使用条件も容易に再現できるため、ユーザーの作業効率を向上し快適な検査をサポートできます。

「GX53」の主な仕様

観察方法	落射：明視野・暗視野・簡易偏光・微分干渉・MIX、透過：明視野・簡易偏光
光学系	UIS2光学系
透過/落射光源	LED光源
質量	約25kg （本体のみ 20kg）

「OLYMPUS Stream V2.3」のアップデート概要

「OLYMPUS Stream」は顕微鏡を用いる準備から観察、解析、レポート作成までをサポートする画像解析ソフトウエアです。今回のバージョンアップにより上記に加え、観察視野全体に焦点があった画像が得られるインスタントEFI（拡張焦点）機能と、Excelでのレポート作成性能なども向上しています。

（科学事業とは）
主な製品は光学顕微鏡と工業用内視鏡および非破壊検査機器です。科学事業はこれらを通して、医療・生命科学・産業分野における研究開発、生産現場における品質向上、航空機や大型プラントなどの検査による社会インフラの安心・安全確保に貢献しています。