用語集

医療事業

早期診断・低侵襲治療

オリンパスの医療事業が貢献する2つの価値。内視鏡により病変部を発見し、診断する「早期診断」、患者さんの負担が少ない「低侵襲治療」。オリンパスはこれら2つに関連した技術を相互に発展させ、患者さんのQOL(Quality of Life:生活の質)向上と、世界的に増加傾向にある医療コストの抑制に貢献しています。

消化器内視鏡

1950年に実用化された胃カメラと、それに続く消化器内視鏡は、口、鼻、肛門など、自然の開口部から挿入され、病変部の診断・治療に使用されています。


世界初の実用的な胃カメラ


ファイバースコープ


ビデオスコープシステム

処置具

内視鏡による診断・治療のための器具で、内視鏡の中にある細いチャンネルを通して使用されます。病理診断を行うために組織の一部を採取する生検鉗子(かんし)や、胃や大腸のポリープなどの病変部位を切除するために使われるスネア、止血用のクリップなど、幅広い用途にあわせた使い方があります。


生検鉗子


スネア


止血用クリップ

内視鏡外科手術

従来の開腹手術に代わり、腹部に数箇所小さな穴を開けて外科内視鏡で体腔内を見ながら、鉗子(かんし)や電気メスなどを使って治療する手法。開腹手術に比べ、傷跡が小さく術後の疼痛も少ないため、患者さんへの身体的負担が軽減され、また、入院期間も短くなることで経済的な負担の軽減にも繋がると言われています。内視鏡外科手術は消化器科、呼吸器科、泌尿器科、婦人科などの各分野に普及し、研究と応用が進んでいます。

胆のう摘出術における比較

開腹手術のイメージ画像:傷跡が大きくなり患者さんへの身体的負担が大きい
開腹手術

内視鏡外科手術のイメージ画像:開腹手術に比べ、傷跡が小さく患者さんへの身体負担が軽減される
内視鏡外科手術

エネルギーデバイス

電気メスなど内視鏡外科手術で使用される器具の一種で、エネルギーにより動作するもの。組織の切開能力に優れた超音波エネルギーデバイスや、止血能力に優れた高周波エネルギーデバイスなどがあります。

高周波エネルギーデバイス:高周波電流をエネルギー源とした、止血能力に優れたデバイス

超音波エネルギーデバイス:電気エネルギーを超音波の振動に変換し、切開能力に優れたデバイス

ハサミ型、ピストル型のエネルギーデバイスとジェネレーター(高周波焼灼電源装置と超音波凝固切開装置)の製品画像
右:ジェネレーター(高周波焼灼電源装置と超音波凝固切開装置)

レゼクトスコープ

前立腺肥大症や膀胱腫瘍の診断・治療で使用される医療機器。例えば尿道から挿入され、生理食塩水下で、手元のハンドルでループ型の電極を操作して、肥大した前立腺や膀胱腫瘍を切除する手技(TURis:生理食塩液下経尿道的切除術)などで使用されています。


(左から)レゼクトスコープ、陰茎からレゼクトスコープを入れて前立腺を削り取る様子、削った後の様子

デブリッター

鼻科領域における副鼻腔粘膜や鼻骨など、生体組織の切除・吸引・切削に使われる治療機器。内視鏡下副鼻腔手術(ESS:Endoscopic Sinus Surgery)で、例えば慢性的な副鼻腔炎(通称:蓄膿症)などの治療で使用されています。

副鼻腔:鼻の周囲の骨にある鼻の中に通じている大小さまざまな空洞のこと


マルチデブリッター