人を知る

顧客ニーズの本質を捉えることでより良いユーザビリティを提供

  • 研究・開発

ソフトウェアエンジニア

入社の動機

大学ではシステム生体工学を専攻し、特定の技術にこだわらず、物理や化学、生物といった多角的な工学技術をいかに医療・福祉の向上に活かしていくかを学びました。研究で「温度や痛みを感じる人間の触覚を介護補助ロボットに搭載するセンサ開発」に取り組み、この先も人の喜びに貢献できる仕事がしたいと考え、医療機器を開発する企業を志すようになりました。

医療機器をキーワードに就職活動を進めていったところ、オリンパスを知りました。それまではカメラや顕微鏡のイメージだったのですが、調べるうちに消化器内視鏡が世界シェア70%であるとがわかり印象が変わりました。携わる製品が多くの人の役に立つ可能性があることに魅力を感じたのです。

入社の決め手は、面接官の方が研究内容について興味をもってくださったことです。研究内容を深く知ろうとする姿勢が他社ではなかったことなので、新鮮でした。何事にも熱心でより高みを目指そうとする姿に憧れ、私もオリンパスで働きたいと決意しました。

仕事の内容

医療ネットワーク開発部に所属し、内視鏡マネジメントシステムの開発業務に携わっています。同システムは内視鏡検査の業務効率向上やデータ活用を支援するITシステムで、医師や看護師の方が行う業務、例えば受付、問診、前処置、検査、レポート作成、病理依頼、カンファレンスなどといった業務を効率的にサポートするものです。

私はユーザーである医師や看護師からの要望を、機能として製品に取り入れる業務を担当しています。要望には、簡単なところでいえば「文字を大きくしてほしい」といったことから、「操作をもっとスムーズにできるように改善してほしい」など、いろいろあります。これらに対して、細部の仕様検討、設計、実装、試験を行います。

この業務は、単に要望された機能をそのまま実現すればいいわけではなく、ユーザーの操作の手間やミスをいかに低減するかといったユーザビリティの観点、より早く・より多くの要望を取り入れることができるかといったスピードの観点が求められます。基本的にはこれらのバランスを考慮しながら開発を進めていきますが、要望の背景にある問題の本質を捉えることも重要だと感じています。例えば、ボタンを一つ追加したいという要望に対しても、どうしてボタンが必要なのか、ボダンの使用頻度など必要な機能の背景も含めて理解し、要望の内容によっては、逆に機能を提案することもあります。

やりがい

私の部署では、必要な機能をいち早くユーザーへ届けるために、短い開発スパンで製品のアップデートを行っています。その上、担当したシステムを自ら施設へ納品する機会があるので、ユーザーからの生の声が届きやすい環境にあります。自分の携わった製品が、どこでどのように使われ、どのような評価を受けているかを把握できることが、やりがいにつながっています。私自身はまだ納品の経験はありませんが、携わったシステムが問題なく動いていることを伝え聞くと、いつもホッとします。

オリンパスの製品は世界各国の療施設設で導入されており、そこには医療に関するさまざまなデータが存在します。そうしたデータの活用は、オリンパスならではの価値を生み出す可能性を秘めている部分だと感じます。この強みと最新技術とを結びつけることで、エンドユーザーへのさらなる価値の提供に貢献していきたいと思っています。

苦心していること

私は情報系学部の出身ではないため、最初はわからないことが多く戸惑うことがありました。例えば、知らない言葉を調べていると、また知らない言葉が出てきて、1つの用語を理解するのにかなりの時間を要することもありましたね。また情報系は技術の進歩が速い分野なので、乗り遅れないように自ら新しい技術を得る努力が必要です。

私は業務のかたわら、先輩社員が開催してくださるハンズオン(体験型学習)や外部の勉強会に参加するなど、常に新しい情報や技術に触れる機会を作るようにしています。なかには初心者の女性向け勉強会などもあって、刺激を受けながら頑張れています。最初は目の前のことを理解することに必死でしたが、徐々にその一つひとつのつながりが見えてくることが増え、やりたいことを自分の思い描いたとおりに形にできるようになってきました。研修や周囲のサポートがしっかりしているので、情報系への配属を不安に思わずに挑戦できています。

職場の紹介

現在は渋谷区の笹塚にある東京事業場で勤務しています。何かあったときにはすぐ、お客様のもとへ駆けつけることができる便利な立地です。業務フロアは仕切りがなく、オープンな雰囲気。全体的に若い人が多いのですが、技術的に頼りになる先輩や年齢の近い先輩がいて、困ったときには親身になって話を聞いてもらえる職場です。

システムの導入時期になるとかなり忙しくなりますが、そうでないときは早く帰るといったメリハリがあります。社内の交流もあって、私の場合は同期と飲みに行ったり、遊びに行ったりすることが多いです。また部署が異なっても趣味の合う人と、登山や野球観戦に出かけることもあります。

私たちの職場の新入社員は約1年間の開発経験という研修期間が与えられるなど、研修面も充実しています。分野も規模も使用するプログラミング言語も異なる2つの部署に仮配属され、製品の開発を経験することができます。開発力を身につけるほか、会社を知る、コミュニティーを広げる、今後の働き方を考えるという意味でも貴重な機会になりました。

学生の皆さまへ

私にとって、学生時代を通じて得た「医療機器に携わりたい」というこだわりは、就職活動の軸になりました。みなさんも専攻に関わらず熱意を持って話せること、チャレンジしたいことが1つでもあれば、自ずとやるべきことが見えてくるはずです。

その1つのことに出会うきっかけは、講義や研究、サークル、趣味、アルバイトなど、どこにでもあります。学生時代にしかできないことも多いでしょう。就職活動の中でも、さまざまな職種や業界、人に出会う場面があります。こうした機会を活かして、興味を引かれるものを知ることから始めてみてください。やりたいことや熱意のある人は、社会に出てからも強い志をもって邁進していけるはずです。

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