私が所属する日の出工場(東京都西多摩郡)は、内視鏡特有のコア技術に特化した製造技術部隊です。新製品の具現化に向けた新技術の開発から、安定的な生産体制を構築・維持するための技術開発までを手がけています。つまり、開発と工場の両者を支援する位置づけです。私が所属するグループでは、光源装置からの照明光を内視鏡本体先端部に伝達するためのライトガイドファイバーや光学薄膜、撮像ユニットなどの製造技術開発を行っており、私は主に撮像ユニットの製造技術開発を担当しています。
撮像ユニットは、内視鏡の先端部にあるイメージセンサーとレンズ群から成り立つパーツで、いわば内視鏡の心臓部。高画質化にともない、組み立てにもミクロンレベルの高精度が求められています。その中で、従来以上の光学性能を実現する組立方法の開発や、それらを安定した品質かつ低コストで生産するための設備や治工具の開発、試作検証などを行い、最適な生産プロセスを構築する役割を担っています。最近、新たにサブチームを立ち上げ、私はリーダーとして試行錯誤しながら、技術開発と組織づくりを並行して進めています。