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2001年 9月 5日
輸血時のリスクマネジメントを実現
輸血検査における人為的ミスの防止、検査結果の標準化を可能に
カード用全自動輸血検査装置「ID-GelStation」新発売
カード用全自動輸血検査装置「ID-GelStation」
カード用全自動輸血検査装置「ID-GelStation」
オリンパス光学工業株式会社(社長:菊川 剛)は、マイクロタイピングシステム*1を用いて専門性の高い輸血検査を全自動化にすることで、誰でも正確・簡単・安全に輸血検査が行え、かつ、人為的ミスの防止、検査結果の標準化を可能にし、輸血時のリスクマネジメントを実現したカード用全自動輸血検査装置「ID-GelStation(アイディゲルスティション)」をDiaMed (ダイアメッド)AG(CEO:Jean Adam/所在地:スイス・モーラット市)から輸入販売いたします。
なお、本製品は 9月12日~14日まで、パシフィコ横浜にて開催される「日本臨床検査自動化学会第33回大会・展示会」に出展いたします。
*1 マイクロタイピングシステム:
クレジットカード大の大きさのカードを使用し、カードのチューブに入っているゲル内で凝集反応を行う新しい発想の赤血球輸血検査システムです(ゲルカラム凝集法)。反応凝集像がわかりやすいので客観的な判定が可能な上、像が長時間(一週間程度)安定しています。また、感染や汚染の危険性の少ない画期的な輸血検査方法です。
主な特長
1. 分注・恒温・遠心・判定・記録の全自動化により検査結果を標準化
2. 輸血検査の全工程をバーコード管理し人為的ミスを防止
3. 検査結果を画像データで保存
4. 夜間緊急時にも迅速に簡単操作で対応
5. 小型軽量の省スペース設計
市場導入の背景
輸血検査は1日の検査数そのものは決して多くありませんが、人命につながる間違いの許されない検査の上、専門性・緊急性が非常に高く、誰でも正確・簡単・安全に検査できることが望まれていました。当社では、この市場要求に応えるため、カード式ゲルカラム凝集法のマイクロタイピングシステムをDiaMed AGから1995年4月より輸入販売を開始、試験管による従来の検査方法(試験管法)からカード式検査方法(ゲルカラム凝集法)への市場拡大を図ってまいりました。
近年、病院内における輸血現場でのリスクマネジメントの重要性が高まり、輸血検査の標準化を実現したカード式輸血検査の導入を本格的に検討する病院が大変増えています。また、血液製剤の庫出入の記録保管(10年間)も義務化され、電子データによる記録・保存の必要性も非常に高くなっています。
今回発売する「ID-GelStation」は、オールインワンのカード用全自動輸血検査装置です。バーコードが貼り付けられた検体と試薬とカードをセットするだけで、分注・恒温・遠心・判定・記録の全ての工程が人手を介さずに自動で行えますので、検体の取り違えなどの医療ミスを防止します。また、CCDカメラで客観的に判定しますので、従来法に比較して、陽性・陰性を明確に判定できます。さらには画像データによる記録・保存までを可能にしています。
主な特長の詳細
1. 分注・恒温・遠心・判定・記録の全自動化により検査結果を標準化
検体と試薬とカードをセットするだけで、煩雑で感染の恐れのある分注・恒温・遠心・判定・記録の全ての工程が人手を介さずに自動で行えますので、検査結果を標準化でき、誰でも正確・簡単・安全に輸血検査が行えます。
2. 輸血検査の全工程をバーコード管理し人為的ミスを防止
カード・試薬にはバーコードが貼られており、検体受付から判定・記録までの全ての工程をバーコード管理するため、人為的ミスを防止します。輸血検査における検体取り違えなどの重大なミスの削減を強力にサポートします。
3. 検査結果を画像データで保存
CCDカメラで、4+~-(マイナス)の5段階の判定を行いますので、従来法に比較して、陽性・陰性を明確に判定でき、判定結果の標準化が図れます。また、検査結果は画像データ(TIFF)で保存し、ホストコンピュータとのオンラインにより検査結果をデータ管理することが可能です。
さらには、当社の血液製剤管理システム「OLCOS輸血システム」*2と接続することで、製剤情報までを一元管理することも可能となり、輸血検査時のリスクマネジメントをより強固にいたします。
*2 血液製剤管理システム「OLCOS輸血システム」:
血液製剤の庫出入の管理を行うシステムです。1997年6月の厚生省(現 厚生労働省)通知により、複雑で専門性の高い血液製剤の庫出入の記録保管が10年間義務化されました。
当社の「OLCOS輸血システム」は、血液製剤の管理情報をデータベース化して保存、ID-GelStationやホストコンピュータとオンライン接続して、検査結果とリンクした製剤管理を行います。
4. 夜間緊急時にも迅速に簡単操作で対応
電源を入れてから、わずか3分で立ち上げ可能です。検体セット後も約20分で結果報告が可能(ABO血液型)なので、夜間緊急時にも迅速に対応できます。  また、シンプルでユーザーフレンドリーなPC操作なので、専門の技師以外の方でも、検体と試薬とカードをセットするだけで簡単に操作できます。
5. 小型軽量の省スペース設計
装置幅わずか1m、質量87kgの小型軽量です。PCを設置しても1.5mの横幅ですので、省スペースで設置可能です。
主な仕様
処理能力 30カード/時間(3cellによる抗体スクリーニング時)
サンプラ ターンテーブル方式 同時48検体セット可能
・検体ID対応(NW7、2of5インターリーブド、Code3of9、Code128混在可)
試薬セット部 ターンテーブル方式 16ポジション
・ID対応(Code128) ・試薬残量表示 ・試薬瓶回転方式による攪拌機構
希釈液セット部 ターンテーブル方式 2ポジション
・ID対応(Code128) ・液面検知機構
IDカードセット部 16+8ポジションの2ブロック(ブロックごとに室温・37℃恒温の設定可能)
・ID対応(Code128)
サンプル設定量 10μL、25μL、50μL
血球浮遊液設定量 10μL、50μL
遠心時間 10分
測光方式 CCDカメラによる画像処理方式
安全機構 サンプル詰まり検知
OS Windows NT4.0
DPR 日本語漢字カラー
プリンタ A4対応レーザプリンタ
データ保存 10万検体
外部出力形式 RS232C
オプション データ外部記録装置(光磁気ディスク)
 
WindowsはMicrosoftの米国および各国における登録商標で、Windows NTは同社の米国および各国における登録商標です。
設置条件
寸法・質量 アナライザ W1000×D600×H650(mm) 87kg
DPR   W 450×D650×H500(mm) 20kg
設置電源 AC100Vコンセント
最大定格消費電力 0.3kVA
廃液 廃液タンク4L
オリンパス光学工業株式会社は、2003年10月1日をもってオリンパス株式会社と社名変更いたしました。
  • 本リリースに掲載されている内容は、報道関係者向けに発表した情報です。
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