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2015年3月2日

簡単操作と信頼性を両立する工業用顕微鏡

「デジタルマイクロスコープ DSX シリーズ」3機種をモデルチェンジ

測定精度保証などの基本性能の向上により、より効率的で正確な観察・測定をサポート

デジタルマイクロスコープDSXシリーズ(左から、DSX510/DSX510i/DSX110)

デジタルマイクロスコープDSXシリーズ(左から、DSX510/DSX510i/DSX110)


オリンパス株式会社(社長:笹 宏行)は、科学事業の新製品として、簡単な操作で高精度な観察・測定からレポート作成まで一貫して行える工業用顕微鏡 「デジタルマイクロスコープ DSX シリーズ」3機種(DSX 510, DSX510i, DSX110)を、2015年3月2日から世界で順次発売します。

工業用顕微鏡は、電子部品や金属材料など、さまざまなサンプルの観察や計測などに用いられています。「デジタルマイクロスコープ DSX シリーズ」は、当社が長年培ってきた光学技術による高い信頼性と、デジタル技術による簡単で直感的な操作を両立する、新たな工業用顕微鏡として2012年に発売以来、好評をいただいているシリーズです。サンプルをステージに置いた後の観察・測定からレポート作成までの一連の操作を、高度な専門知識や複雑な操作を必要とすることなく行えます。

今回発売する3機種は3年ぶりのモデルチェンジで、従来の機能を進化させ、同シリーズの基本性能である高い操作性と信頼性をさらに向上させました。これにより、より効率的で正確な観察・測定をサポートします。

発売の概要

製品名 発売日
デジタル
マイクロスコープ
「DSX510」スタンダードモデル※1 2015年3月2日
「DSX510i」倒立モデル※2
「DSX110」フリーアングルマクロモデル※3
※1 2本の対物レンズを装着でき、ズーム光学系により広い倍率レンジを1台で実現する正立タイプ
※2 金属の断面など、研磨されたサンプル面の観察に適した倒立タイプ
※3 フレームを傾けることで、サンプルを真上からだけでなく斜めからも観察できる低倍観察モデル

主な特長

  1. 進化した「自動貼り合わせ機能」により、より効率的で正確な観察をサポート(3機種共通)
  2. 「拡張焦点機能」と「3D撮影機能」の高速化を実現(3機種共通)
  3. 高さ方向の精度保証(DSX510のみ)と「粗さ測定機能」(3機種共通)を新たに追加し、測定性能を強化

開発の背景

近年、携帯電話や自動車など各種製品の小型化や精密化に伴い、多種多様なサンプルを効率的かつ正確に観察・測定する必要性が増し、顕微鏡を用いた検査市場は堅調な拡大傾向にあります。開発部門や品質管理部門では、多機能で操作性も良く、かつ信頼性の高い装置が求められています。

一般的に、光学顕微鏡は優れた光学性能により高解像度の観察が可能ですが、使いこなすには知識と経験が必要です。一方、デジタルマイクロスコープは、観察・撮影機能が一体となっていることによる簡単な操作が利点です。双方の利点を両立させ、さまざまなユーザーのニーズに応えるため、当社は長年培ってきた光学技術と最先端のデジタル技術を融合した「デジタルマイクロスコープ DSX シリーズ」を2012年に発売しました。

今回、3年ぶりのモデルチェンジとして基本性能を向上させた「DSX510」「DSX510i」「DSX110」を導入することで、より効率的で正確な観察・測定をサポートします。

主な特長の詳細

1. 進化した「自動貼り合わせ機能」により、より効率的で正確な観察をサポート(3機種共通)

あらかじめ枚数や範囲を指定した複数枚の撮影画像を自動合成することで大きな画像(広視野)で観察画像を記録することができる「自動貼り合わせ機能」が進化し、より滑らかで高精細な画像を残せるようになりました。さらに、貼り合わせ枚数が最大1000枚(従来比10倍)となり、より大きな画像を作ることができます。これにより、実装基板の外観検査など、広い範囲を効率よく検査したい場合に役立ちます。

2. 「拡張焦点機能」と「3D撮影機能」の高速化を実現(3機種共通)

サンプルの形状に合わせ、Z方向(高さ)のピント位置をずらしながら撮影した複数枚の画像を自動合成する「拡張焦点機能」と「3D撮影機能」において、アルゴリズムの改善により撮影スピードが向上し、より快適な観察が可能です。凹凸の大きなサンプルでも、サンプル全面にピントの合った2D画像(拡張焦点画像)や、サンプルをあらゆる角度から立体的に捉える3D画像をワンクリックで構築することができます。

3. 高さ方向の精度保証(DSX510のみ)と「粗さ測定機能」(3機種共通)を新たに追加し、測定性能を強化

当社では、測定精度の保証に、測定値そのものの"正確さ"と複数回の測定でもバラつきの少ない"繰り返し性"という2つの指標を持っています。これらのダブル保証により、信頼性の高い測定値を得られます。「DSX510」では従来の平面方向(X・Y)のダブル保証に加え、新たに高さ方向(Z)の"繰り返し性"を保証し、より安心して使用することができます。また、3機種ともに、新たに「粗さ測定機能」を搭載しました。加工した部品表面の光沢の程度など、対象物表面の粗さを簡単に検査することができます。

主な仕様

  DSX510 DSX510i DSX110
本体 ズーム比 光学13.5倍、デジタル30倍 光学16倍、デジタル30倍
照明 標準(内蔵) 落射明視野用LED照明
落射暗視野用LED照明
LEDリングライト
オプション 高輝度LED照明/透過LED照明 高輝度LED照明 -
カメラ 撮像素子 1/1.8型 201万画素 カラーCCD(総画素:210万画素)
総画素数:1688(H)×1248(V)
有効画素数:1628(H)×1236(V)
実効画素数:1600(H)×1200(V)
液晶モニター サイズ 23型タッチパネル装着フルHDカラー液晶モニター
画素数 1920(H)×1080(V)
質量 約38.6kg 約44.1kg 約36.5kg

(科学事業とは)
「ライフサイエンス・産業事業」は、2014年4月1日より「科学事業」に名称を変更しました。
「医療」および「映像」と並ぶ、オリンパスの3大コア事業のひとつで、主な製品は光学顕微鏡と工業用内視鏡および非破壊検査機器です。科学事業はこれらを通して、医療・生命科学・産業分野における研究開発、生産現場における品質向上、航空機や大型プラントなどの検査による社会インフラの安心・安全確保に貢献しています。

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