2015年9月15日
マクロ撮影に適した深度合成/フォーカスブラケット機能を追加した
「OLYMPUS OM-D E-M1」のファームウェア Ver. 4.0を11月に公開
「OM-D E-M5 Mark II」Ver. 2.0、プロの要望に応えた「OLYMPUS Capture」 Ver. 1.1も同時公開
オリンパス株式会社(社長:笹 宏行)は、当社ミラーレス一眼カメラのフラッグシップ機「OLYMPUS OM-D E-M1」の最新ファームウェアVer.4.0、ならびに「OLYMPUS OM-D E-M5 Mark II」の最新ファームウェア Ver. 2.0を2015年11月下旬から公開します。今回のアップグレードでは、8月25日に発表した「OM-D E-M10 Mark II」に搭載された機能を追加するだけでなく、上位機種として新機能の追加を行います。また、同じ時期に、よりプロの要望に応えた「OLYMPUS Capture」Ver. 1.1とM.ZUIKO PRO/PREMIUMレンズを中心に動画対応の最新ファームウェアも公開します。
「OM-D E-M1」は、コンパクトなボディーに、防塵・防滴・耐低温性能を備えた当社ミラーレス一眼のフラッグシップ機です。「OM-D E-M5 Mark II/OM-D E-M10 Mark II」に搭載されている機能を追加するだけでなく、最新機能の「深度合成機能」を搭載し、フラッグシップ機としてさらにアップグレードします。
「OM-D E-M5 Mark II」にも、「OM-D E-M10 Mark II」に搭載されている機能と最新の機能を追加して、「OM-D MOVIE」をより進化させていきます。
また、プロカメラマンからの要望やアドバイスを取り入れ、PC上のスーパーコンパネのカスタマイズや、データ取り込み速度の改善、デジタルシフト撮影などに対応し、「OLYMPUS Capture」がプロユースに進化します。
これにあわせて、M.ZUIKO PRO/PREMIUMレンズを中心にファームウェアのバージョンアップを行います。動画撮影に適した絞り制御やMFクラッチ機構/スナップショットフォーカス機構の無効化に対応します。
上級機種は、ファームウェアの更新により可能な性能・機能にアップグレードしていきます。
ファームウェアアップグレードで新たに追加される主な機能の説明
1)深度合成モード(「E-M1」のみ)
深度合成は、マクロ撮影時も手前から奥までフォーカスがあった写真が撮影できる機能です。1回のシャッターレリーズでピント位置をずらしながら8枚撮影し、カメラ内で自動合成します。最小絞りを超える被写界深度と回折の影響がない高解像を同時に得られます。
2)フォーカスブラケット
1回のシャッターレリーズで、999枚までのピントをずらした画像を撮影できる機能で、深度合成(8枚)モードではカバー出来ない、より深い被写界深度の画像を市販のソフトを使って合成することが出来ます。
3)OVFシミュレーションモード
光学ファインダーのように、肉眼に近い見えを実現する「OVFシミュレーションモード」を搭載します。
「OVFシミュレーションモード」では、露出補正/ホワイトバランスなどの設定をあえて反映しないことで一眼レフなど光学ファインダーに慣れたお客様でも違和感なくご利用頂けます。
4)動画ピクチャーモード「Flat」(E-M5 Mark IIのみ)
「Flat」は、編集/カラーグレーディング後に階調性豊かに表現することが出来る動画ピクチャーモードで、コントラストを下げた映像にし、白とびや黒つぶれを抑えて撮影します。
5)動画撮影時のPCMレコーダーの連携強化
オリンパスのリニアPCMレコーダー「LS-100」をUSB接続して使用する事で、動画撮影をする際に、後から音声と動画とを合わせ易くする「スレートトーン」を発生する機能や、カメラの動画撮影に同期して録音を開始する機能を追加しました。
6)機能強化された「OLYMPUS Capture」Ver.1.1への対応
PC上でのスーパーコンパネのカスタマイズについては、必要な機能だけを表示したり、利用頻度によってレイアウトを変更したりすることが出来ます。また、SDカードに記録せず転送速度を高速にできるPCダイレクト保存が可能になり、取り込み速度が従来から大幅に改善します。その他デジタルシフト撮影に対応するなど、PCとカメラとを繋げて撮影する「テザー撮影」の可能性が広がります。
7)MFクラッチ機構/スナップショットフォーカス機構の無効化
「OM-D E-M1」Ver. 4.0、「E-M5 Mark II」Ver. 2.0では、メニューからMFクラッチ機構/スナップショットフォーカス機構を無効にするモードを追加しました。
8)M.ZUIKO PRO/PREMIUMレンズを中心とした最新ファームウェア
今回のファームウェアアップグレードにあわせて、M.ZUIKO PRO/PREMIUMレンズを中心にファームウェアバージョンアップを行います。動画撮影時に急激な明るさの変化があっても滑らかな露出制御を可能にする絞り駆動の改善を行います。MFクラッチ機構/スナップショットフォーカス機構の無効化にも対応します。
各機能対応表
E-M1
ver. 4.0 |
E-M5 Mark II
ver. 2.0 |
【参考】
E-M10 Mark II |
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新 | 深度合成モード | ○※1 | - | - |
フォーカスブラケットモード※2 | ○ | ○ | 搭載済み | |
フォーカスピーキングの進化(4色) | ○※3 | 搭載済み | 搭載済み | |
静音モード(電子シャッターモード) | ○※4 | 搭載済み | 搭載済み | |
低振動モードの改善 | ○※5 | 搭載済み | 搭載済み | |
新 | 機能強化された「OLYMPUS Capture」 Ver.1.1への対応 | ○※6 | ○ | - |
OVFシミュレーションモード | ○ | ○ | 搭載済み | |
4Kタイムラプス動画 | ○ | ○ | 搭載済み | |
OI.Shareでのライブコンポジット対応 | ○ | ○ | 搭載済み | |
新 | MFクラッチ機構、スナップショットフォーカス機構の無効化※7 | ○ | ○ | - |
設定メニューのカーソル位置記憶 | ○ | 搭載済み | 搭載済み | |
5軸手ぶれ+電子補正によるムービー手ぶれ補正
(M-IS1、M-IS2に対応) |
○ | 搭載済み | 搭載済み | |
24p(23.98p)/25pのフレームレート対応 | ○ | 搭載済み | 搭載済み | |
動画用のInfo表示 | ○ | 搭載済み | 搭載済み | |
レリーズケーブル(RM-UC1)で動画撮影スタート | ○ | 搭載済み | 搭載済み | |
タイムコード記録に対応 | ○ | 搭載済み | 搭載済み | |
新 | スレートトーン発生機能※8 | ○ | ○ | - |
新 | 動画撮影とリニアPCMレコーダー録音の同期※8 | ○ | ○ | - |
新 | 動画専用ピクチャーモード「Flat」/動画用高感度ノイズ低減 | - | ○ | - |
※1 | 使用できるレンズは、M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro、M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO、M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PROの3本。 深度合成された画像は、上下左右約7%狭くなります |
---|---|
※2 | 使用できるレンズは、マイクロフォーサーズ規格のAF対応レンズ |
※3 | 動画中の使用は不可 |
※4 | 対応シャッタースピード 1/8~1/16000秒、対応ISO感度 ISO LOW~3200 |
※5 | 低振動モード「0秒」での連写対応の追加、全ディレィ時間での電子先幕シャッター対応 |
※6 | 40Mハイレゾショットはのぞく |
※7 | MFクラッチ機構、スナップショットフォーカス機構対応レンズのファームウェアバージョンアップが必要 |
※8 | オリンパス リニアPCMレコーダー「LS-100」にて対応 |
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