胃がんの早期発見と治療
1. 罹患率と早期発見の重要性
胃がんは世界全体で、罹患する人が5番目に多く、死亡率が3番目に高いがんです。東アジアに多く見られます。胃がんの主なリスク要因として、男性であること、加齢(特に50歳以上になると胃がんの罹患率が大きく上昇)、ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)の感染、喫煙、塩分の過剰摂取などが挙げられます。ただし、胃がんは早期発見できれば、がんと診断されてから5年経過後も生存している患者さんの割合を示す5年生存率が高くなります。効果的な治療を施すためにも、胃がんでは早期発見が非常に重要だと言えるでしょう。
2. 胃がんの主な検査方法
胃がんに罹る人が多い日本、韓国、台湾、中国、シンガポールでは定期的な胃がん検診が実施されています。検診で主に利用されているのは内視鏡検査、X線検査です。
※ 検査の方法や検診制度は国、地域によって異なります。
3. 胃がんの主な治療方法
胃がんの治療は通常、ステージ(進行度)と転移状況に応じて行われます。 初期段階で発見された場合、一般的には内視鏡による治療が行われます。内視鏡による治療では、身体を切開する必要がないため、患者さんへの負担を減らすことができます。進行したがんでは、外科手術、化学療法、分子標的療法、放射線療法、免疫療法(免疫系を標的とする)などが一般的な治療法です。胃がんは、早期に発見・治療ができれば生存率が大幅に上がるため、早期発見が非常に重要と言えます。
本コラムは、がんに関する一般的な情報提供を目的として、医師監修の下作成されています。 医師その他医療従事者等が行うべきアドバイスやサービスの提供に取って代わるものではありません。健康状態に関して気になることがございましたら、かかりつけ医師、または専門医にご相談くださいますようお願いいたします。