医療水準の向上
基本的な考え方
オリンパスグループは、対象となる疾患の治療レベルを向上させることにより、患者さんのQOL(Quality of Life:生活の質)向上を目指しています。オリンパスグループにはそのための専門組織「メディカル&サイエンティフィックアフェアーズ (MSA)」があり、医学的・科学的な知見を駆使して、臨床的に適切かつ経済的に価値がある安全で効果的な製品とソリューションを世界中に提供することにより、患者さん、医療従事者、関連コミュニティに貢献しています。
この専門組織は、3つの重要な役割を担っています。
- オリンパスグループの医療の専門性を強化し、安全で効果的な患者さんを中心としたソリューションを推進するための革新的な医療機器のイノベーションの開発
- 医療従事者が迅速にオリンパス製品に関する専門知識を習得し、患者さんの安全を確保しながら優れた臨床結果を得るための教育プログラムおよびレーニングの開発・実施
- 世界中のエビデンスを活用し、患者さんの臨床成果を向上させること、および社会的な経済価値を提供すること
取り組み
医療従事者向けのグローバルなトレーニングに注力
この推進を担う専門組織「プロフェッショナルアフェアーズ(PA)」は、医療従事者が最高のパフォーマンスを発揮し、患者さんに安全とケアを提供できるよう、臨床知識や症例技術向上のための、専門的で洗練された教育プログラムとトレーニングを包括的に提供しています。
オリンパスのトレーニングプラットフォーム「オリンパスコンティニュアム(OLYMPUS CONTINUUM)」は、医療従事者の支えとなるよう、有意義なトレーニング機会を継続的に提供していくことを目指しています。
医療従事者の労働環境は多様化しており、トレーニングに対する要求は、従来のスキルベースの学習から大きく変化しています。そのため「オリンパスコンティニュアム」では、一連の学習と、患者さんの実際のケアを結び付けていきます。デジタルコンテンツを使った自己学習、対面でのトレーニング、トレーニング後のコラボレーションなどのブレンド型トレーニングを最大限に活用し、医療従事者のあらゆるキャリアステージをサポートすることで、患者さんのQOLの向上につながることを期待しています。
2024年3月期は各事業領域(グローバル)において、合計2,105回(前年比+9%)のトレーニングを提供しました。
「オリンパスコンティニュアム」トレーニング実績
開催回数(前年⽐) |
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2,105回(+9%) |
助成の取り組み
オリンパスグループは、患者さんのQOLの向上を目的として、オリンパス製品が使用される疾患や治療に関連する第三者の活動を、助成金プログラムを通じて支援しています。この助成では、医療従事者に向けては、治療や処置などの手技向上のための実地研修や、医療における公平性を向上させるプログラムなどを支援しています。研究助成はオリンパス製品に関連する研究を支援するもので、その数を厳選して行っています。2024年3月期は、60か国以上の480以上の団体へ助成を実施し、製品提供を除く助成金の総額は約6.9百万ドルとなっています。