オリンパス　ニュースリリース：レンズ交換式デジタル一眼レフカメラ「E-1」新発売

2003年 6月24日

世界で初めてシステムの全てをデジタルカメラ専用として設計
プロユーザーに向けた最高水準のデジタル画像を実現

レンズ交換式デジタル一眼レフカメラ「E-1」新発売


正面	背面
「E-1」

オリンパス光学工業株式会社（社長：菊川剛）は、デジタル一眼レフカメラシステムの新規格「フォーサーズシステム（Four Thirds System）規格」を初めて採用したレンズ交換式デジタル一眼レフカメラ「E-1（イーワン）」を、2003年10月上旬から発売します。

「フォーサーズシステム規格」は「画質」と「機動性」を両立するために撮像素子に4/3型撮像素子を採用し、デジタルカメラ専用として新開発した交換レンズを備えた一眼レフカメラの新規格です。また、レンズやボディのマウントをオープン規格とすることで、メーカー間のカメラとレンズの互換性も可能にする次世代の規格です。

「E-1」はボディ、レンズ、フラッシュなどシステムの全てを世界で初めてデジタルカメラ専用として設計することにより、プロユーザーが必要とする「高画質」「高機動性」「高信頼性」を実現した「フォーサーズシステム」として初めての、またオリンパスとしても初めてのレンズ交換式デジタル一眼レフカメラです。

画質は主にレンズ性能と撮像素子、画像処理エンジンにより決まります。「E-1」は、広ダイナミックレンジを実現するフルフレーム型の4/3型5.0メガピクセル（有効画素数）CCDと、その撮像素子の能力を最大限に引き出すデジタルカメラ専用設計の交換レンズおよび、高性能画像処理エンジンのベストマッチングにより、プロユーザーが必要とする「高画質」を実現しています。また、これまでのデジタル一眼レフカメラではレンズ交換時に撮像素子にホコリなどが付いてしまうという問題点を、オリンパス独自の技術で開発した「ダストリダクションシステム」により大幅に軽減しました。

ボディには軽量で堅牢なマグネシウム合金を採用し、防塵などプロユーザーの過酷な使用に耐えうる機能を搭載しながら660gの軽量化を実現。プロユーザーに必要な「高機動性」を実現しました。

また、大容量の内蔵メモリおよび新開発の画像処理エンジンにより、秒3コマ・連続12コマの連続撮影など、高速撮影と高速処理を実現しました。さらに高速・高精度AFも実現し、プロユーザーが求めるスピーディーな撮影を可能にしています。

パソコンとのインターフェースは、高速な画像転送が可能なIEEE1394とUSB2.0の2種類の端子を標準搭載。Mac／Windowsどちらのユーザーでも大量の画像データをスピーディーにパソコンへ転送できます。また、新開発のデジタルワークフロー統合ソフトウェア「OLYMPUS Studio1.0」との組み合わせにより、従来に比べRAWデータ現像の大幅な高速化を実現しました。画像選択機能により、大量の画像からベストショットを容易に選別でき、画像を絞り込んでいく時間も大幅に短縮できます。

発売の概要

製品名	メーカー希望小売価格(税別)	発売日
レンズ交換式デジタル一眼レフカメラ：「E-1」	オープン価格	2003年10月上旬

主な特長

デジタルカメラ専用設計のシステムにより、プロユーザーのニーズに応える高画質を実現
マグネシウム合金を採用した軽量で堅牢なボディや防塵･防滴構造、高耐久性シャッターにより、高い機動性と信頼性を実現
新開発の画像処理エンジン、高速・高精度AFにより、高速処理、高速撮影を実現
幅広い設定が可能な露出制御をはじめとした多彩な撮影機能を搭載
プロユーザーのデジタルワークフローをサポートする統合ソフトウェア「OLYMPUS Studio1.0」に対応（体験版を同梱）

主な特長の詳細

1. プロユーザーのニーズに応える最高画質を実現

デジタルカメラ専用設計のレンズ群

デジタルカメラ専用設計のレンズにより、従来のフィルムカメラ用のレンズでは実現が難しい画像周辺部までの高解像を実現しました。また、大幅なディストーションの低減と忠実な色再現も実現しています。

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詳細は同時発表のレンズに関するリリースをご参照下さい。

フルフレーム型CCDを採用

撮像素子には、4/3型5.0メガピクセル（有効画素数）CCDを採用。通常のコンパクトデジタルカメラで使われる1/1.8型や2/3型CCDに比べ4～5倍の大きさがあり、プロユーザーのニーズに応える高品質な画像が得られます。また、フルフレーム型CCDを採用することにより、一般のデジタルカメラで使われているインターライン型CCDよりすぐれた豊かな階調を実現しています。

高速撮影と高速処理を実現する3つのASICを搭載

3つのASIC^※を搭載した画像処理エンジンにより、画像処理、インターフェース、カメラ制御をすべて同時に行うことが可能です。また、大容量128MBのバッファメモリを搭載し、高速撮影と高速処理を実現しました。さらに、この画像処理エンジンとレンズ、CCDのベストマッチングにより高画質を実現しています。

※

ASIC：Application-Specific Integrated Circuit

明るく見やすい新開発のフォーカシングスクリーン

フォーカシングスクリーンには、新開発の「ネオルミマイクロマット」を搭載しました。ピッチ幅20μmの変形六角形マイクロレンズにより、明るくピントがつかみやすいとともに、モアレを抑えた自然なボケ具合を忠実に再現します。精密な構図合わせをしたい場合には、別売の方眼スクリーンへの交換を簡単に行うことが可能です。

視野率約100％を実現した光学ファインダー

視野率約100％の光学ファインダーを搭載しているので、ファインダーで見たままの範囲が撮影可能です。ファインダーからの逆入射光を防ぐアイピースシャッターも装備しています。

2. プロカメラマンの撮影をサポートする高い機動性、信頼性を実現

マグネシウム合金を採用した軽量、堅牢ボディ

ボディには、軽量で堅牢なマグネシウム合金を採用し、プロ仕様のスペックを搭載しながら、660gの軽量化を実現。プロカメラマンが使う上で適度な重さを実現しています。

世界初のスーパーソニックウェーブフィルター（超音波防塵フィルター）を搭載したダストリダクションシステム

オリンパス独自の技術で開発した、スーパーソニックウェーブフィルターを初めとするダストリダクションシステムにより、レンズ交換時にボディ内部に入り込むゴミやホコリだけでなく、内部で発生するゴミの問題を大幅に低減しています。スーパーソニックウェーブフィルターは、超音波で振動することで付着したゴミやホコリを瞬時に払い落とし、画質の劣化を防止した高品質で美しい画像を得ることができます。

耐久性15万回のシャッターユニット

シャッターユニットには、プロユーザーの過酷な使用を考慮し、15万回の作動をクリアした^※耐久性の高い金属幕縦走りフォーカルプレーンシャッターを搭載。また、低振動モードに設定することにより、ミラーアップによる振動が収まった後でシャッターを切ることが可能です。

※

当社試験条件による

高い防滴性･防塵性を実現

ボディ各所にシーリングを施すことにより、高い防滴性と防塵性を実現し、プロカメラマンの過酷な条件下での撮影をしっかりとサポートします。

高機動性を実現する優れた操作性

持った瞬間に手になじむ抜群のホールディング性能と、必要なものが操作しやすい位置に配置されている操作系は、高い機動性を求められる場面でも効果を発揮します。シャッター速度や絞り値、露出補正値などの設定は、操作しやすい位置に配置されたメインダイヤルとサブダイヤルで行えます。各ダイヤルの機能をデフォルト設定から外して、カスタム設定に変更することも可能です。

3. 高速撮影、高速処理を実現

	高速・高精度AF
	｢フォーサーズシステム｣用に新開発されたTTL位相差検出センサーにより0EVから19EV（ISO100時）の幅広い範囲で高速・高精度のオートフォーカスが機能します、また暗い場所ではボディに内蔵されたAFイルミネーターを自動点灯させることが可能です。コンティニュアスAFモード時には、動く被写体に対しても正確なフォーカシングを可能にする動体予測機能を搭載しています。さらに、フォーカシングエリアは3点で、カメラによる自動選択の他に、任意の1点に設定することもできます。

	秒3コマ、連続12コマの撮影が可能
	連写モード時には最高秒3コマでの撮影が可能です。また、128MBのバッファメモリを搭載していますので、RAW、TIFF、JPEGのどの画質モードでも、連続12コマの撮影を行うことができます。

4. 充実した撮影機能

幅広い設定が可能な露出制御

露出制御方式は、絞り優先AE、シャッター優先AE、プログラムAE、マニュアルから選べます。プログラムAEは、絞りとシャッタースピードの組み合わせを変更できるプログラムシフトも可能です。露出補正は±5EVの幅広いレンジで、補正幅は1/3EV、1/2EV、1EV刻みの中から自由に設定できます。

オート露出ブラケティング

オート露出ブラケティングは、1/3EV、1/2EV、1EV刻みで±5EV以内、3コマまたは5コマの撮影が可能です。微妙な露出設定が必要なシーンを適切な露出で撮影することができます。

3種類の測光方式

測光方式は、デジタルESP^※測光、中央重点平均測光、スポット測光の3種類から選択可能です。定評あるオリンパス独自のデジタルESP測光は、複雑な光の条件下でもカメラが最適と思われる測光値を演算します。中央重点平均測光では画面中央部に重点を置いた平均測光を行い、スポット測光では画面中央の約2％という非常に狭い部分の測光値が得られます。

※

ESP：Electro Selective Pattern

幅広いISO感度レンジ

ISO感度はオートのほか、100、200、400、800に設定可能です。また、拡張モードにより1600と3200の設定も可能で、高速シャッターが必要な場合や、暗い場所での撮影時に効果を発揮します。

高精度ホワイトバランス

CCDと光源検出センサーのデュアル方式により、高精度のオートホワイトバランスを実現。プリセットホワイトバランスでは3000Kから7500Kの間で、12段階の設定をボタンとダイヤルの操作によりダイレクトに設定することができます。さらに、各設定値において±７段階の微調整が可能です。また、ワンタッチホワイトバランスも4通りまで設定できますので、スタジオ撮影等でよく使う光源のホワイトバランスを登録しておくことも可能です。

オートホワイトバランスブラケティング

1コマの撮影画像からホワイトバランスの異なる3コマの画像を自動生成し記録します。ホワイトバランスのステップ幅は3段階に細かく設定することができます。ホワイトバランスの調整が難しい光の条件下でも、最適なカラーバランスでの撮影を行うことができます。

ノイズリダクションとアドバンストノイズフィルター機能

ノイズリダクションは、長時間露光の時に発生しがちなノイズをオリンパス独自の演算処理により検出・除去する機能です。また、アドバンストノイズフィルターにより、従来区別が難しかった画像のノイズと輪郭を識別し、ノイズが少なく、より解像感のある画像を実現しています。

シェーディング補正機能

シェーディング補正機能をONにすることにより、広角レンズなどの使用時に画像周辺部が暗くなる現象を軽減した撮影ができます。

高精度なフラッシュコントロール

オート発光、赤目軽減発光、スローシンクロ（先幕、後幕）、強制発光など多彩なフラッシュモードを備えています。－2EV～＋2EVの範囲のフラッシュ調光補正も可能で、補正幅は1/3EV以外に、1/2EVや1EV刻みにも変更できます。

※

詳細は同時発表のフラッシュ等アクセサリに関するリリースをご参照下さい。

2種類の色空間

Windowsやインクジェットプリンタの標準色空間であるsRGBに加え、業務用途に広く使われているAdobe RGBを選ぶことができます。撮影目的に応じて最適な色空間を選択することが可能です。

彩度、コントラスト、シャープネスの設定が可能

画像の彩度、コントラストは5段階、シャープネスは７段階に調整することが可能です。プロ好みの忠実色再現から鮮やかでシャープな色再現まで、好みに合わせてカスタマイズできます。さらに、青空や新緑の木々や人物などの被写体にあわせて特定色を強調する機能も備えています。

RAWとJPEGの同時書き込みに対応

画像ファイル形式は、RAW、TIFF、JPEGの3種類から選べ、さらにRAWとJPEGの同時書き込みも可能です。

豊富なカスタム設定

撮影目的に合わせてAF／AEロックの方法を７通りから選択することができます。4つの初期状態が登録できるなど、プロユーザーのニーズに適った豊富なカスタム設定が可能です。AFロックはシャッターボタンの半押しか、AEロックボタンにAFロックの機能を持たせることも可能です。フォーカスリングによるマニュアルフォーカスは、どちらの回転方向にも設定できます。

5. パソコンでのスピーディーな作業を実現

	高速な画像転送が可能な2種類のインターフェースを搭載
	パソコンとのインターフェースは、高速な画像転送が可能なIEEE1394とUSB2.0の両方の端子を搭載。多くの画像データでも、少ないストレスでパソコンへ転送できます。

	新開発デジタルワークフロー統合ソフトウェアに対応
	同梱のソフトウェア「OLYMPUS Studio1.0」（体験版）は、圧縮やBit落ち、トーンジャンプ等による画像の劣化を最も嫌うプロユーザー対応機能として、新開発のRAWデータ現像エンジンを搭載しています。従来に比べRAWデータ現像の大幅な高速化を実現しました。また、撮影画像を扱うワークフローの中で、大量の画像からベストショットを容易に選別できる画像選択機能を搭載しました。これまでライトボックスでフィルムを確認していたのと同じ感覚で、パソコン上で作業をすることが可能です。これにより、数百枚の画像を数十枚、数枚へと絞り込んでいく時間を大幅に短縮し、優れた作業性を実現しました。また、撮影した画像をメディアを介さず直接パソコンに転送できるカメラコントロール機能により、フラッシュを使用するスタジオ撮影などで、撮影した画像を即座にパソコンのモニタで確認することが可能です。

その他の特長

液晶TFTモニタ

液晶モニタに1.8型TFTカラー液晶を採用。総画素数13.4万画素の高画質で、明るさも15段階に設定することができます。

ヒストグラムと撮影情報表示

情報表示ボタンを押すことにより、画像の白飛びや黒つぶれの判断に役立つヒストグラム表示や、画像の白飛び部分がわかるハイライト表示を行うことができます。また、撮影画像の焦点距離、露出モード、露出補正値、シャッター速度、絞り値、ISO感度などの情報を液晶モニタに表示することが可能です。

コントロールパネル

ファインダー内の撮影情報表示に加え、カメラ上部の液晶ディスプレイに撮影情報が表示され、スムーズな撮影をサポートします。暗い場所ではバックライトを点灯させることも可能です。

大容量の記録メディアに対応

TypeII にまで対応しているCFカードスロットを装備し、コンパクトフラッシュカードとマイクロドライブに対応しています。また、CFカードアダプタを使用すれば、xDピクチャーカードも使用できます。

セルフタイマーとリモコン

セルフタイマーは12秒と2秒を選べます。別売の多機能リモコン「RM-1」（メーカー希望小売価格：3,000円）を使えば、カメラ側の設定により2秒と0秒を選ぶことができます。また、別売のリモートケーブル「RM-CB1」（メーカー希望小売価格：6,500円）も使用可能です。