2007年7月4日
2007年7月6日修正
世界初! 1.2m耐衝撃、防塵・防滴構造を実現した
工業用ビデオスコープ「IPLEX(アイプレックス) FX(エフエックス)」新発売
~ハードな使用と過酷な環境下での非破壊検査が可能に~
オリンパス株式会社(社長:菊川 剛)は、世界初※1となる1.2m耐衝撃、全面防塵・防滴構造を実現した工業用ビデオスコープ「IPLEX FX」を7月4日に世界同時発売いたします。「IPLEX FX」は2001年に発売した「IPLEX」シリーズの新しいラインアップで、シリーズ中最高機種と同等の高機能性を保持しながらも、容量比約1/8 、重量比約30%と大幅に小型・軽量化し、A4版ファイルサイズにより機動性を発揮します。また、外径4.0mmの極細径スコープを新たにラインアップし、検査対象の幅がより広がりました。
※1 | 2007年7月4日現在。工業用オールインワンビデオスコープにおいて。当社調べ。 |
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発売の概要
製品名 | 発売日 |
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工業用ビデオスコープ
「IPLEX FX」 |
2007年7月4日 |
主な特長の概要
- 1.2m耐衝撃※2、耐摩擦強度300%の蛇管(挿入部)※3により堅牢性を向上
- 密閉構造ボディにより、全面防塵・防滴※4、電磁波シールド※5を実現
- 小型・軽量ボディ、バッテリー駆動による携帯性の向上
- 高解像CCD、高画素LCDモニタ、独自の画像処理アルゴリズムの採用により、目視に近い高画質を実現
- 外径4.0mmの極細径スコープを新たにラインアップ
- 電子ズーム、スーパーステレオ計測、画像管理ソフトなどの多彩な機能
※2 | LCDを除く。MIL Standard 810 Method 516.5(米国国防軍用規格)に準拠した試験方法によります。 |
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※3 | 当社試験による「IPLEXIIRシリーズ」との比較データ |
※4 | MIL-STD-810 Method 510.4 / 506.4(米国国防軍用規格) / IP55(IEC国際電気標準会議の塵や埃と水の侵入に対する保護等級)準拠。 |
※5 | MIL-Standard 461-RS103(米国国防軍用規格)準拠。 |
開発の背景
オリンパスは1968年に工業用内視鏡市場に参入して以来、1986年に工業用ビデオスコープ、2001年にオールインワン型の工業用ビデオスコープ「IPLEX」を発売し、映像技術と精密技術を常に進化させながらメンテナンスや研究開発分野の非破壊検査に貢献してきました。工業用内視鏡はプラントや航空機のエンジン、ビル・マンションの給排水管、自動車部品、ガスタービンなどの内部検査に使用するもので、高画質や高機能に加え、現場での機動性や携帯性、過酷な使用や環境に耐えうる堅牢性が求められていました。そこで、「IPLEX FX」は「IPLEX」シリーズの最高機種「IPLEX SAIIR」と同等の高機能性を保持しながらも、「IPLEX MX」で実現した小型化と、今回新たに堅牢性というコンセプトを取り入れ開発を進めてきました。その結果、工業用内視鏡分野で世界初の1.2m耐衝撃と全面の防塵・防滴構造を実現して精密機器につきまとう繊細イメージを払拭し、活用の場を大きく広げました。
主な特長の詳細
- 1.2m耐衝撃、耐摩擦強度300%の蛇管(挿入部)により堅牢性を向上
ボディ内部の打撃破損を誘引するハードディスクなどの駆動系を排除し、また軽量かつ剛性の高いマグネシウム合金をボディに採用することにより、約1.2mの耐衝撃落下テスト(26方向・非作動時)をクリアしています。挿入部表面には耐摩擦強度300%の新開発の蛇管を採用しています。また、挿入部先端に高温感知センサーを装備し、スコープが限界温度(100℃)に近づいた際はブザーとモニタ表示によって検査者に警告。高温による故障を未然に防ぎます。 - 密閉構造ボディにより、全面防塵・防滴、電磁波シールドを実現
接合部にはシーリングを施し、また吸排気を除去した廃熱機構により、厳しい環境に耐性を発揮する密閉構造を実現しています。粉塵の舞う工場内や雨中の検査など、検査対象が大幅に広がります。また、電磁波の影響による誤動作も防ぐことができ、艦船上での使用や、発電タービン、送電鉄塔などに近い場所でも検査が行えます。 - 小型・軽量ボディ、バッテリー駆動による携帯性の向上
シリーズ最高機種「IPLEX SAIIR」と同等の高機能性を維持しながらも、容量比約1/8 、重量比約30%と大幅に小型・軽量化しています。A4版ファイルサイズの小型ボディに大容量リチウムイオンバッテリーが内蔵されており、150分という長時間駆動を可能にしています。専用ベルトを装着すれば、完全ハンズフリースタイルで機動性を発揮します。 - 高解像CCD、高解像LCDモニタ、独自の画像処理アルゴリズムの採用により、目視に近い高画質を実現
高解像CCDを存分に活かすため、大画面6.3インチの「クリスタルLCD(XGAタイプ:約79万画素)」を採用しています。また、「IPLEX FX」ではオリンパス独自の画像処理アルゴリズム「WiDER(ワイダー)」の搭載により、「暗いところが黒くつぶれる(黒つぶれ)」、あるいは照明光の強い光によって「明るい所が白くとぶ(白とび)」という従来の問題を解決し、明暗比を忠実に再現できる範囲を広げています。高解像CCD、高画素LCDモニタ、豊かな階調表現を可能にする画像処理アルゴリズムの相乗効果により、人間の目視により近い高画質での検査が可能です。 - 外径4.0mmの極細径スコープを新たにラインアップ
新開発の外径4.0mmの極細径スコープがラインアップに加わり、さらに狭い挿入口の被検体においても非破壊検査が可能となりました。外径4.0mmと外径6.0mmのスコープはそれぞれ有効長2m/3.5mの2種類をラインアップしており、外径6.0mmのスコープについては※8、挿入部先端は柔らかく手元に近づくに従って硬くなるオリンパス独自の挿入しやすいTTF蛇管構造を採用しています。また、本体部とスコープ部は組み合わせ自由の別ユニット式となっており、スコープの着脱が自由に行えます。 -
※8 誤記のため修正 - 電子ズーム、スーパーステレオ計測、画像管理ソフトなどの多彩な機能
3倍シームレス電子ズームの搭載により、被検体をまず広く見渡してから気になる箇所をクローズアップするという、目視検査のステップに近い検査が行えます。また、全方位型の高精度計測システムとして定評のあった「スーパーステレオ計測」がより充実し、欠損部分を自動認識して面積や深さを計測する「自動欠損計測機能」を追加搭載しています。さらに、インストール不要かつ操作が容易な画像管理ソフト「IPLEX Viewer」を標準で付属しています。メモリーカードに記録された画像の一覧表示やフルサイズ表示のほか、表示画像を異なるソフト上※6にドラッグアンドドロップすることも可能です。「IPLEX Viewer Plus」※7には記録画像による高精度計測機能も備えています。
※6 | ドラッグアンドドロップ対応ソフトウェアに限ります。 |
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※7 | 2007年10月にホームページ掲載予定です。無料でダウンロードできます。 |
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