コンプライアンス

基本的な考え⽅・⽅針

重要なのは⼀⼈ひとりの⾏動
「オリンパスグローバル⾏動規範」

私たちオリンパスグループにおける⼀⼈ひとりの⾏動は、私たちが奉仕する⼈々にとって重要なことであり、私たちの仕事の取り組み⽅もステークホルダーにとって重要なことです。経営層と従業員が経営理念である「Our Purpose 私たちの存在意義」と「Our Core Values 私たちのコアバリュー」を実践するため、オリンパスグループ企業⾏動憲章・⾏動規範に代わって新たに「オリンパスグローバル⾏動規範」を制定、2019年に施⾏し、18カ国語で公開しています。

オリンパスグローバル⾏動規範

誠意を持った⾏動
「オリンパスグローバル⾏動規範」の概要

「オリンパスグローバル⾏動規範」は、創業100年の歴史で培われた「イノベーション」「社会貢献」「誠実さ」を基本に据えています。経営層および従業員に期待される⾏動基準を説明し、誠実な事業活動を⾏うための指針としています。
「オリンパスグローバル⾏動規範」は、オリンパスがESG(環境・社会・ガバナンス)についての持続可能性に対する姿勢を包括的に宣⾔したものであり、これに基づいてESGに関するさまざまな⽅針を策定しています。
私たちの活動は「世界の⼈々の健康と安⼼、⼼の豊かさの実現」という私たちの存在意義に基づいています。私たちは誠実に業務を遂⾏することを約束し、関連するすべての法律および規制を厳格に順守します。「オリンパスグローバル⾏動規範」は、オリンパスの⽅針の基盤であり、経営層および従業員が読み、理解し、順守しなければならないものです。グローバルな企業活動において、グローバル⾏動規範に則って⾏動することを⼼掛けています。

推進体制

コンプライアンス推進体制

オリンパスのグローバルコンプライアンス部⾨は、「オリンパスグローバル⾏動規範」および会社⽅針の周知徹底を図るため、経営層および従業員に対し、お客さまやビジネスパートナーを公正に扱い、懸念が⽣じた場合には通報を可能にするなどの対応をとっています。

オリンパスグループは、すべての関係において、最⾼⽔準のビジネスインテグリティに従うビジネス⽂化の醸成に努めています。CEOは、オリンパスグループの事業活動において適⽤される法令を遵守する責任を負い、オリンパスグループ内のコンプライアンスマネジメントシステムの責任者であるグローバルチーフコンプライアンスオフィサー(CCO)を任命しています。取締役会および監査委員会は、CCOからコンプライアンス活動に関する報告を定期的に受けるとともに、必要に応じてCCOと協議しています。CCOは、各地域のチーフコンプライアンスオフィサー、チーフプライバシーオフィサー、およびチーフコンプライアンスオフィサーが指名する者で構成されるグローバルリーダーシップチーム(GLT)の議⻑を務めています。CCOは、GLTのメンバーとともに、地域のビジネスセンターにおいて関連する内部規則が遵守され、CCOが監督するマネジメントシステムの要件に従い、ベストプラクティスを反映したコンプライアンス活動が実施されていることを確認します。2023年度は、CCOが組織設計を主導し、リスク&コントロールズ、コンプライアンス、プライバシー、情報セキュリティの各機能を統合し、オリンパスのガバナンス、リスク&コンプライアンス(GRC)機能をより統合した新しい組織としました。2023年4⽉1⽇付のGRC機能強化および組織設計により、これらのサブファンクション間の連携を強化し、オリンパスのリスクマネジメントをさらに強化します。

コンプライアンス推進体制図(2024年4⽉現在)

コンプライアンス推進体制図(2024年4⽉現在)

取り組み

法令遵守の状況

2024年3⽉期は、以下に⽰す特に対応強化を図る重要法令類をはじめ、⼤きな影響を与える法規制への違反に対する罰⾦および罰⾦以外の制裁措置は受けていません。

特に対応強化を図る重要法令類

制定区分 法令名称など
⽇本の法令/ガイドライン 不正競争防⽌法など賄賂防⽌関連法令
国家公務員倫理法・倫理規程
公正競争規約
医療機器業界における医療機関等との透明性ガイドライン
(⼀般社団法⼈⽇本医療機器産業連合会作成)
私的独占の禁⽌及び公正取引の確保に関する法律(独占禁⽌法)
下請代⾦⽀払遅延等防⽌法(下請法)
労働基準法・労働安全衛⽣法など労働関連法令
インサイダー取引 関連法令
個⼈情報保護法・マイナンバー法
反社会的勢⼒対策に関わる法令・指針類
海外法令/国際条約類 Foreign Corrupt Practices Act(海外腐敗⾏為防⽌法 ⽶国)
U.K. Bribery Act 2010(贈収賄防⽌法 英国)
Anti-Kickback Statute(反キックバック法 ⽶国)
国際商取引における外国公務員に対する贈賄の防⽌に関する条約(OECD)
腐敗防⽌に関する国際連合条約
その他、不正競争防⽌に関わる法令類
Physician Payment Sunshine Provision(サンシャイン法 ⽶国)
独占禁⽌に関わる法令類
反社会的勢⼒対策に関わる法令類

制度・仕組み

インテグリティ・ライン(グローバル通報窓⼝)

オリンパスは、誠実な企業⽂化を重視し、すべての従業員が質問や懸念を表明できる安全でオープンな職場を提供しています。オリンパスは、懸念事項の報告を希望するすべてのオリンパス社員、ビジネスパートナー、およびその他の第三者が利⽤できるグローバルな報告システム「オリンパス・インテグリティ・ライン」を提供しています。
このシステムは、オリンパスから独⽴した第三者によって管理されています。報告者は、24時間365⽇いつでも利⽤でき、電話でもオンラインでもアクセスを受け付けており、懸念事項を確実に把握するため翻訳者を配置しています。コンプライアンス部⾨は、部⾨横断的なチームを組織して会合を定期的に開き、チームメンバーの協⼒のもと報告システムとプロセスの有効性を継続的に改善しています。2024年度は、ポリシー違反に対する追跡調査の強化、利益相反の地域別報告の統合、グローバル内部調査委員会の設置、社内調査プロセスの枠組みを整理した「オリンパス内部調査ポリシー」のグローバル展開などを⾏い、懸念があれば場所や部署にかかわらず同じ⾼い基準で確実に調査・処理すべく改善を図りました。

内部通報制度について

インテグリティ・ラインの利⽤促進のための環境整備

グローバルチーフコンプライアンスオフィサー(CCO)とリージョナルコンプライアンスオフィサー(RCO)の指⽰のもと、グローバルコンプライアンス機能は「オリンパスグローバル⾏動規範」についての⼀貫したメッセージ、関連するeラーニングやのコミュニケーションなどを通じて、このシステムの周知を図っています。2024年3⽉期に、オリンパスにはインテグリティ・ラインなどを通じて673件の通報がありました。オリンパスは、すべての懸念の報告を真摯に受け⽌めています。適切な審査の結果、不正⾏為が⽴証された場合、オリンパスは、ポリシーやプロセスの修正、個⼈/グループへの研修・教育制度の強化、個⼈への警告、深刻な場合には解雇を含む是正措置を、現地の規制に従って実施します。2024年3⽉期は、処理が完了した通報のうち64%が審査を経て、その是正処置が⽴証されました。

コンプライアンス教育

グローバルコンプライアンス部⾨では、コンプライアンス意識の啓発および重要法令や社内規程の理解促進と遵守徹底を⽬的に、コンプライアンス教育の充実を図っています。2024年3月期の取り組みは以下の通りです。

贈収賄・腐敗防止 地域別従業員数、受講対象者数、完了者数

オリンパスグローバル⾏動規範 地域別従業員数、受講対象者数、完了者数