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フォーカスエリア2コンプライアンスおよび製品の品質安全性への注力
私たちが見据える未来
私たちの最優先事項:患者さんの安全と持続可能性を確保するための、
製品の品質、安全性とコンプライアンスの不断の追求
世界をリードするメドテックカンパニーとして、当社の最優先事項は信頼できる高品質な製品を提供することです。
オリンパスの製品、サービス、ソリューションへの信頼をさらに高めるため、私たちは品質マネジメントシステムと法規制遵守の両方を改善する、総合的な品質変革プログラムを実施しています。
同時に、オリンパスに対する信用と信頼を高めることを目的としたコンプライアンスマネジメントシステムの維持・改善を通じて、誠実かつコンプライアンスを遵守する風土を組織全体で醸成し続けます。
- 重要課題(Materiality Topics)
Whyなぜそれに取り組むのか
製品と企業への信頼を構築、維持していくために。
オリンパスの視点1 医療機器に求められる品質と信頼性
患者さんの生命と健康へ直接影響を与える医療機器
医療機器メーカーである当社は、内視鏡や処置具などを中心に、お客さまの期待を超える製品を開発しています。医療機器は、使用する患者さんの生命と健康に直接影響を与えるものであり、高い品質と安全性、信頼性が求められます。また、製品の不具合や品質問題により、製品リコールや出荷の停止が発生すると、医療施設における治療の遅れの原因にもなりえます。このためオリンパスは、コアバリューにある「患者さん第一」の原則に基づき、常に提供する製品の品質を担保するべく最善を尽くしています。
医療技術が高度化する中で、各国の医療機器に関する法規制は年々厳格化しています。そのため常に情報をアップデートし、変化する規制環境に適合することで、製品の品質を維持することも必要不可欠です。
オリンパスの視点2 信頼の基盤としてのコンプライアンス
法規制を遵守した、公正かつ透明な事業活動を通じた信頼の構築
私たちは、適用される法規制の遵守を当社の成長と持続可能性の基盤ととらえ、優先的に取り組んでいます。常に、当社の企業理念とコアバリューのひとつである「誠実」に沿った行動をとることで、当社は、お客様、患者さん、従業員、株主、規制当局、その他の第三者を含むすべてのステークホルダーとの信頼関係の維持に努めています。
オリンパスは、贈収賄、汚職、その他の違法、不法、また反競争的行為を一切容認しません。この揺るぎない姿勢が、当社グループの評判を守り、法的リスクを軽減します。たとえば、医療従事者と接する際には、適用される法規制に準拠した承認済の販促資料のみを使用し、誠意を持って適切な製品情報を提供します。
Howどのように取り組むのか
従業員の意識醸成と体制・システム強化に注力
アプローチ1 全社的な「患者さん第一」の意識醸成のための方針策定
「私たちのコアバリュー」の再定義と企業戦略の刷新
オリンパスは、2023年5月に発表した新たな経営戦略において、基本的な指針の一つとして、「患者様の安全と持続可能性」を掲げています。また、グローバル・メドテックカンパニーにふさわしい品質重視の企業文化を構築するため、2024年2月に、経営理念の「私たちのコアバリュー」に「患者さん第一」を新たに加え、グループとして重要視する価値観を明確にしました。
現在、「オリンパスグローバル クオリティ・ポリシー」に則り、患者さんの安全・安心をより重視したより良い企業風土の形成に取り組んでいます。品質法規制機能部門(QARA)が開始したこの取り組みは、現在、全従業員が参加する全社的な優先事項へと発展しています。
<関連するMateriality Topics>製品、サービス、ソリューションの品質と安全性の確保
アプローチ2 品質関連法規制の遵守のため体制を強化
実務と監督の2つの面から、社内の品質管理体制を継続的に改善
オリンパスは、品質法規制機能のトップとしてチーフクオリティオフィサー(CQO)を新たに設置しました。このCQOのもと、各国の品質法規制機能部門(QARA)が連携し、グローバルレベルで業務プロセスの見直し・改善を進めています。
また、2023年4月には、社外取締役で構成される任意の委員会である「QA&RA委員会」を取締役会傘下に設置しました。QARA部署をはじめ、開発、法務、サプライチェーン等の各部門が、品質管理体制の改善に向けた進捗状況を本委員会へ報告します。さらにこの委員会は、各国の医療機器規制当局の要請に応え、法規制を確実に遵守するために、グローバル品質マネジメントシステムの構築や製品・サービスに関して監督・助言することを目的としています。
<関連するMateriality Topics>製品、サービス、ソリューションの品質と安全性の確保/リスク管理・危機管理の強化とリスク認識を意識した企業文化の醸成
アプローチ3 患者さんの安全と将来の企業成長に向けた取り組み
総合的な品質変革プログラム「Elevate」の実行
オリンパスは、グローバル・メドテックカンパニーとして、製品、サービスや社員一人ひとりが日々社会にもたらすその品質、価値、革新性で評価される存在を目指しています。その実現に向け、当社グループが行うあらゆる活動において、品質を最優先し、患者さんの安全に対するコミットメントを果たすという揺るぎない姿勢を貫いています。
2024年3月期からは、全社を対象とする複数年にわたる品質変革プログラム「Elevate」を実行しています。このプログラムは、以下の4つの長期的な目標を掲げています。
- 患者さんの安全をより重視し、品質重視の企業文化を強化
- 再現性の高い持続可能なプロセスとコンプライアンスの定着
- 規制当局との建設的な関係構築
- 競争優位性を高めるための品質強化
「Elevate」では、研究開発、オペレーション、サプライチェーン、サービス、修理、各地域の組織などのチームが連携し、グローバルな法規制供給を満足するために、グローバルな品質システム・プロセスの導入や業務の標準化をはじめとした改善活動を進めています。このプログラムを実行することで、品質管理体制の強化に留まらず、製品のライフサイクルマネジメントの改善や、業務プロセスのデジタル化によるコスト削減と効率性の向上、製品の開発、認可取得、発売までのリードタイムの短縮といった効果が期待できます。当社グループのイノベーションや成長、収益性向上にもつながる重要な施策になると考えています。
<関連するMateriality Topics>製品、サービス、ソリューションの品質と安全性の確保/倫理性・誠実性に基づいたマーケティング活動
アプローチ4 グローバル規程体系の整備
誠実であることへの揺るぎない決意を示す「オリンパスグローバル行動規範」
オリンパスでは、適用される法規制を遵守するとともに、誠実さをもって行動するため、すべての従業員、管理職、役員、取締役に、「オリンパスグローバル行動規範」を理解し、遵守することを求めています。
この規範は、経営理念である「私たちの存在意義」と「私たちのコアバリュー」を日々の業務で体現するための指針として策定しました。当社の「誠実さ」に対する揺るぎないコミットメントを明確にし、従業員に対する高い期待を示すとともに、複雑な事業環境や規制環境においても、患者さん第一の姿勢を堅持しながら進む道筋を示します。この規範と、グローバル、地域、およびローカルの規程の遵守が、私たちの倫理的かつ責任ある事業活動を保証します。
<関連するMateriality Topics>事業活動倫理とコンプライアンスの徹底遵守
アプローチ5 コンプライアンス推進体制
グローバルチーフコンプライアンスオフィサー(CCO)の監督のもと、各地域でコンプライアンス活動を実施
オリンパスにおいて、適用される法規制遵守の最高責任者は、最高経営責任者(CEO)です。CEOは、当社グループのコンプライアンスマネジメントシステムの責任者としてグローバルチーフコンプライアンスオフィサー(CCO)を任命しています。CCOは、取締役会および監査委員会にコンプライアンス活動に関する定期報告を行うとともに、必要に応じて協議します。
また、CCOは各地域のチーフコンプライアンスオフィサー、チーフプライバシーオフィサー、およびCCOが指名するその他の人員で構成されるグローバルリーダーシップチーム(GLT)の議長も務めています。CCOはGLTのメンバーと協力し、各地域の業務拠点において関連する社内規程が遵守されることを確認します。また、CCOとGLTは、ベストプラクティスを反映したコンプライアンス活動が、コンプライアンスマネジメントシステムおよびCCOが監督するその他のマネジメントシステムの要件に従い実施されることを保証します。
<関連するMateriality Topics>事業活動倫理とコンプライアンスの徹底遵守
What具体的に何をするのか
活動事例1 総合的な品質変革プログラム「Elevate」を推進
オリンパスは患者さんの安全と将来の成長にむけて、2024年3月期から、複数年にわたる総合的な品質変革プログラムである「Elevate」を実行しています。Elevateの20の主要施策(ワークストリーム)をリードする担当者から、このプログラムにかける思いやElevateを通じて感じた変化などを中心に紹介します。